島津製作所と住商ファーマインターナショナルは、島津製作所が開発中の1000nm以上の波長を用いた可搬型の小動物用近赤外蛍光イメージングシステムの新規アプリケーション開発を目的とした共同開発契約を締結したと発表した。

同システムは、島津製作所と東京理科大学が2012年4月1日から2013年3月31日までの共同研究において開発した、小動物用in vivo(生体内)蛍光イメージング装置のプロトタイプで、従来の近赤外蛍光イメージングで用いられている700~900nmの波長帯よりも長い1000nm以上の近赤外域を使用することで、生体組織による光散乱および光吸収の影響を軽減し、従来以上の高解像度かつ高精細なイメージングを実現している。

また、動物管理区域などに持ち込んで迅速に測定したいというニーズに対応することを目的に、1人でも可搬が可能な軽量小型サイズを実現したという。

今後、両社は共同開発を迅速に進め、ライフサイエンス研究市場のニーズに合致するようなシステムアプリケーションの確立を目指すとしているほか、島津製作所ではこの共同開発の成果をもとにプロトタイプの製品化を行い、2014年の市場投入を目指すとしている。

可搬型小動物用近赤外蛍光イメージングシステムのプロトタイプ