Tizen OS関係各社らは12月18日(米国時間)、来年2014年2月23日にスペインのバルセロナで開催されるメディアイベントの招待状を報道各社に送付し始めたという。PCWorldが同日に報じている。具体的な発表製品については触れられていないものの、おそらくはTizenを搭載した初の商用スマートフォンである可能性が高いという。

Tizenは、IntelとNokiaが推進していたMeeGo、そして携帯キャリアや一部メーカーらが参加していたLiMoプロジェクトが合流して2011年9月にスタートした。現在のプロジェクトの中心メンバーはSamsung Electronicsであり、MeeGo時代から引き続きIntel等の複数のベンダーが関わっている。現在はまだ開発者用のプロトタイプデバイスが配布されているのみで、商用向け製品はリリースされていない。だがもし、この2月のイベントで製品発表が行われるのであれば、同OSを搭載した製品の市場投入を表明しているNTTドコモや仏Orangeといった携帯キャリアが、このタイミングで発売時期について何らかのアナウンスをする可能性がある。

なお、2月23日というのは、バルセロナで24~27日にわたって開催される携帯総合展示会のMobile World Congress (MWC)前日にあたり、多くのメーカーがプレス向け発表会を次々と行う"プレスデイ"となっている。このタイミングを狙って発表会を設定したあたり、Tizen Projectにとって何らかの大きな発表を用意していることを示していると考えられる。同じLinuxをベースに発展したオープンソースのモバイルOSとしては、Firefox OSやSailfish OSを搭載した製品がすでに欧州市場向けに投入されている。特にSailfishはMeeGoから分離したプロジェクトであり、Tizenとはある意味で兄弟関係にある。長らく続いてきたプロジェクトながら、結果として後発となったTizenだが、飽和しつつある市場にアピールできる製品をリリースできるだろうか。

(記事提供:AndroWire編集部)