ゼットエムピー(ZMP)は12月4日、頭部電位センサとカメラで構成された「頭部電位センシングパッケージ」の販売を開始すると発表した。

頭部電位センサ「ZMP Fp1Electrometer-Z」

同製品は、前頭部に取り付けて電位を計測し脳波の推定が可能な頭部電位センサ「ZMP Fp1Electrometer-Z」と、USBカメラから構成されている。頭部電位センサは、ヘッドバンドにより電極を被験者の前頭部(額部)に取り付けて電位を計測するドライ式のセンサで、被験者の脳波および、緊張度(Attention)、リラックス度(Meditation)が推定できる。センサのデータはBluetoothでPCに送信され、USBカメラからの映像と同期して記録される。緊張度(Attention)、リラックス度(Meditation)の指標は、カメラ映像にリアルタイムにオーバーレイ表示することもできる。

例えば、カメラをクルマの前方に向け取り付け、センサをドライバーに装着し、車両や歩行者の接近時のドライバーの感じ方の変化を映像とともに把握するなど、安全運転支援技術の研究開発において活用できる。この他の用途としては、ヘルスケア、エンターテインメント分野の研究、健康機器、家電などのユーザインタフェースの評価、ニューロマーケティングの研究などが想定できるとしている。

なお、価格は頭部電位センサ「ZMP Fp1Electrometer-Z」とカメラがセットとなった「頭部電位センシングパッケージ」が19万円(税別)、頭部電位センサ「ZMP Fp1Electrometer-Z」単体が、18万円(税別)。すでに販売を開始している。

走行実験の様子。超小型車での運転時に頭部電位センサを装着して走行実験を行った。前方のフォークリフトの接近に伴い、緊張度が高まる様子が見られる

モニタリングソフトウェア画面

フォークリフトを追い越す場面での計測。棒グラフ(赤):Attention(集中、緊張)、棒グラフ(青):Meditation(リラックス)