北陸新幹線長野~黒部宇奈月温泉間で12月から、新幹線車両の走行試験が開始された。これに合わせて2日朝、新潟県上越市の北陸新幹線上越妙高駅にて、「試験走行列車『イースト・アイ』歓迎セレモニー」が実施された。

北陸新幹線上越妙高駅に入線する「East i」

2014年度末(2015年春)に予定される北陸新幹線長野~金沢間開業に向けた工事は順調に進んでおり、長野~黒部宇奈月温泉間の走行試験は、土木構造物・軌道・電車線・信号設備の機能確認を目的に実施される。走行車両は、新幹線電気・軌道総合検測車「East i」(イースト・アイ)と、東北新幹線「やまびこ」などに使用されたE2系。

上越妙高駅での歓迎セレモニーは早朝の開催にもかかわらず、多くの一般参加者と報道陣が集まった。「East i」による試験走行列車は飯山駅を5時頃に発車した後、時速30km程度で走行。6時15分頃、上越妙高駅の下りホームへ入線した。

歓迎セレモニーで上越市長の村山秀幸氏は、「無事にイースト・アイが入線し、この地域に新幹線が間もなくやって来る、との思いを強くしているところです。これから高速走行の安全性がひとつひとつ検証されることにより、新幹線の開業がまた一歩近づくことになります」と挨拶した。同セレモニーではその他、一般参加者による記念撮影や記念フラッグ制作も行われた。

「East i」など新幹線車両による走行試験の期間は2014年3月28日までを予定し、列車走行はのべ70日程度とされている。走行本数は1日あたり1~2往復程度で、夜間の走行が多くなるとのこと。走行速度は時速30~260kmで、低速度から開始し、段階的に速度を上げて設備を確認するとしている。