情報通信研究機構(NICT)は11月25日、平成26年4月から西日本旅客鉄道及び大阪ターミナルビルの協力を得て、ICT技術を用いて人の流動等を把握し、災害発生時の安全対策等への利用可能性を検証する実証実験を大阪ステーションシティにおいて行うと発表した。これに先立ち、平成25年11月から実証実験環境の設置を開始している。

「大規模複合施設におけるICT技術の利用実証実験」イメージ

実証実験は、同機構と守秘義務を含む共同研究契約を結ぶ予定の機関と共同で実験を行う予定で、災害発生時における避難誘導等の安全対策の検討に活用することができる、人の流れなどのセンサーデータを把握することができるかどうかの検証を行う。

実証実験環境設置場所の大阪ステーションシティ内に映像センサーを設置し、映像センサーにより施設内の状況を映像データとして取得、得られた映像データは、施設内において、特定の個人が識別できない形に処理を行ったのち、処理後のデータを用いて、人の流量や滞留の度合い等の時間毎変化の集計や統計処理を行う。

統計処理後のデータについては、施設管理者に提供し、災害発生時における迅速かつ適切な避難誘導等の安全対策検討への利用可能性について検証を行えるよう提供する。

なお、実験実施期間は、平成26年4月から約2年間を予定し、実証実験期間中は、実験対象区域において実験を行っていることが分かるよう周知する予定。