ヤフーは11月15日、同社のマーケティングソリューションカンパニーにおける新戦略を発表した。これまでのバナー広告などの枠売りをメインとした事業から転換を図り、プライベートDMPや動画広告の提供などを5社との協業によって行い、"マーケティング業界の課題解決"を押し進める方針。

このうち、プライベートDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)の提供では、すでに提携している米BrightTagとの協業を拡大し、2014年春のサービス開始を目指す。

ヤフーとBrightTagは、Webサイトのタグ管理サービス「Yahoo!タグマネージャー」の提供で提携している。今回の提携拡大では、Webサイトだけではなくスマートフォンアプリや店舗POSなどからもデータ取得ができる「BrightTag Fuse」を追加採用し、DMPを構築する。

ヤフーでは、同社が培ってきた広告ビッグデータの処理技術とBrightTagの技術をあわせることで、リアルタイムな収集データの解析や、この解析を広告配信のセグメンテーション管理などに活用することで、効果的なマーケティング施策の支援に役立つとしている。

ここ数年で、ビッグデータやDMPをマーケティングに活用するという流れが出てきたが、取得したデータをどう活かすかといったノウハウの不足や、解析に時間がかかってしまい実際に使う際にはすでに古いデータになっているといった課題もあった。

同社ではマーケティングにおけるビッグデータについて、「(そのデータをもとに施策を行うまでの)速度」「量」「多様性」が重要としており、国内のネット利用者の82%にリーチするというYahoo! Japanのメディア価値を利用した新たな事業となる。

なお、これらのビッグデータや同日に発表されたプレミアムDSP(デマンド・サイドプ・ラットフォーム)は、同社のプライベートDMPを通じてのみ利用可能となる。