日立製作所は11月13日、日立独自のフラッシュモジュール「Hitachi Accelerated Flash」(以下、「HAF」)を活用したストレージを全面的に強化し、同日からグローバルに提供開始すると発表した。

同社は、2012年にフラッシュ媒体の性能を引き出すデータ処理高速化ソフトウェアである「Flash acceleration」、一般的なフラッシュ媒体と比較して、大容量の日立独自のフラッシュモジュールである「HAF」を開発して、エンタープライズディスクアレイシステム「Hitachi Virtual Storage Platform」(VSP)向けに提供開始し、2013年7月には、ユニファイドストレージ「Hitachi Unified Storage VM」(HUS VM)向けに「HAF」を製品化し、オールフラッシュモデル「Hitachi Unified Storage VM all flash」を製品化してきた。

「HAF」

今回は、新たにミッドレンジのユニファイドストレージ「Hitachi Unified Storage 150」(以下、「HUS150」)を追加し、ストレージデバイスとしてHDDを搭載せず、「HAF」のみを搭載することによって、大容量データの高速処理を低コストで実現するオールフラッシュモデル「Hitachi Unified Storage 150 all flash」(以下、「HUS150 all flash」)を製品化した。

「HUS150 all flash」は、1.6TBの「HAF」5台をはじめ、キャッシュ、ファイバチャネルインタフェースなどを標準搭載。最大480台の「HAF」を搭載でき、容量を768.0TBまで拡張可能。「Hitachi Unified Storage 150」向けの1.6TBの「HAF」の価格は381万6,750円~、「HUS150 all flash」の価格は2,067万300円~。

また、「HUS150」の上位機種であるVSPおよび「HUS VM」向けには、2倍の3.2TBに容量を拡大した「HAF」を開発し、容量あたりの導入コストのさらなる削減を可能にした。「HUS VM」では最大96台、「VSP」では最大192台の「HAF」を搭載でき、それぞれ容量を307.2TB、614.4TBまで拡張することが可能。3.2TBの「HAF」の価格は642万750円~。

さらに、「HUS VM」向けには、「HAF」などのフラッシュ媒体を活用した際のデータ処理性能を、データ読み込み処理の最適化を図ることで従来の約2倍に向上するソフトウェア「Flash optimization」を開発した。「HUS VM」は、「Flash optimization」を搭載することで、ミッドレンジストレージ製品として最高レベルのデータ読み込み速度となる約100万IOPSを実現できるという。「Flash optimization」の価格は288万3,300円。