『改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん』(ロバート・キヨサキ著、白根美保子訳)

世界的なベストセラー『金持ち父さんシリーズ』に待望の改訂版が登場した。筑摩書房は11月8日、書籍『改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん』(ロバート・キヨサキ著、白根美保子訳)、『改訂版 金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』(同)を発売した。

『金持ち父さんシリーズ』は、世界累計3,000万部、日本累計340万部を突破したベストセラーで、刊行から13年経った今でも多くの支持を集めている。同シリーズ第1作目である『金持ち父さん 貧乏父さん』は、読者から「目からウロコの連続でした!」といった声が絶えず寄せられ、これまで多くの人々の「お金観」を変えてきた。同書は現在、日本やアメリカのほか51カ国語に翻訳され、109カ国で読まれている。

なぜ、今改訂版なのか。近年は正社員として働いても、生活に困窮する人が急増している。会社に属してただ働くだけでは生きていけない厳しい時代に突入している。格差を社会や組織のせいにするのではなく、ファイナンシャル・リテラシーを身につけることで、時代を乗り切ることが求められている。そんな激動の時代だからこそ、"金持ち父さんの教え=お金を動かして人生を幸福に過ごすための哲学"を知り、人生の選択肢を広げることが必要になる。 

著者のロバート・キヨサキ氏

筑摩書房によると、『金持ち父さん 貧乏父さん』の読者の約半数が20代という。彼らは経済成長を期待できない中で大人になり、就職できたとしてもブラック企業での就労で疲弊し、心身に不調をきたす…など、未来に「希望」を持てない状況が続いている。このような状況から脱し、厳しさを増した時代においても、よりよい人生を生きていくためには、金持ち父さんのような"会社でお金のために働く「以外」の考え方"が重要になる。近年では、若きオピニオンリーダーである木暮太一氏から「しんどい働き方から抜け出し、自由な人生を送るためのヒントをこの本から学びました」とのコメントが寄せられている。

2005年10月17日~2013年10月17日の間に『金持ち父さん 貧乏父さん』を購入したユーザーの年齢比と男女比

(出典:購買履歴分析システム【WIN+】(日本出版販売株式会社運営)(全国のHonya Club会員のデータを元に集計(2013年8月末時点で会員数約537万人))

『改訂版 金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』(ロバート・キヨサキ著、白根美保子訳)

なお、今回の改訂版では、リーマン・ショック後の影響など最新の状況により適した内容を加筆修正。シリーズ第2作目の『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』では、新たに「はじめに」を書き下ろし、「自分の生きる道を見つける」という同書のテーマをさらに深く振り下げた。また、時代の変化を受けて、「第5章 投資家の5つのレベル」はまったく新しいものに差し替えられており、1度読了した人にも再読の価値がある本に仕上がったという。

激動の時代を乗り切る手段として、今改めて"金持ち父さんの教え"に触れてみてはいかがだろうか。

今回の書籍刊行については、著者のロバート・キヨサキ氏が以下のメッセージを寄せている。

日本の読者の皆さんへ

「『金持ち父さん』シリーズの日頃のご愛読に心から感謝している。まだ読んだことがない方も、今回の改訂版を機に手に取っていただければ幸いだ。

世界は急速に二分化している。一握りのメガリッチ(超富豪)とその他大勢の貧困層に分かれ、かつての中流階級の貧困化が進んでいる。

『金持ち父さん 貧乏父さん』を書いたのは、私の親友の父親である「金持ち父さん」のお金に関する教えを皆さんに伝えたかったからだ。今、貧しくなる人が増えているのは、彼らが「お金とは何か」、「本当の資産、負債とは何か」、そして「お金を自分のために働かせるにはどうしたらよいか」を知らないからだ。

シリーズ第1弾『金持ち父さん 貧乏父さん』を刊行したのは10年以上も前だが、史上最大の経済的大嵐が迫りつつある今、さらに充実した内容で改訂版をお届けできるのは私にとって大きな喜びだ。このシリーズがあなたの将来の経済的自由と繁栄に役立つことを心から祈っている。」

日本の若者たちへ

「『良い学校を出て良い会社に入り、お金を貯めてマイホームを買い、長期に分散投資をしましょう』という古いアドバイスに従っている人は負ける。もはや政府も会社も面倒を見てくれない。その傾向は今、ますます顕著になりつつある。あなたの将来を他人まかせにしてはいけない。今こそお金と投資について学ぼう。ファイナンシャル教育が身に付けば、お金を自分のために働かせる方法がわかる。学びたまえ。あなたの成功を心から祈っている。」