市川海老蔵主演の時代劇映画『利休にたずねよ』の完成披露会見5日、東京・目黒雅叙園で開催され、市川海老蔵、中谷美紀、大森南朋、伊勢谷友介、クララ、田中光敏監督が和装姿で登壇した。

左から、伊勢谷友介、中谷美紀、市川海老蔵、大森南朋、クララ

『利休にたずねよ』は、第140回直木賞を受賞した山本兼一の同名小説を映像化した話題作。希代の茶人・利休が残した謎と、秘め続けた恋を描いた、歴史ミステリーとなっている。9月にカナダで行われた第37回モントリオール世界映画祭では、最優秀芸術貢献賞を受賞した。

前回の完成報告会見では、中谷から"平成の狼藉者"呼ばわりされた海老蔵だが、今回は共演者全員から、美しい所作や仕事に向かう姿勢をベタ褒めされた。まずは、『出口のない海』(2006年)以来、7年ぶりの共演となった伊勢谷が「僕も"平成のうつけ者"と言っていました」と前ふりをした後で、「いつも楽屋に遊びに来てくれて、まるで自分の控室のように過ごしていました」と親しみを込めたエピソードを披露。続いて大森は「現場での佇まいや所作の美しさに感動しました。美しき怪物です」と絶賛した。

本作で日本映画に初参加した韓国女優のクララは、「素敵な先輩でした。今まで競演した俳優さんの中で最高です」と片言の日本語で賛辞。中谷は「今日、汚名返上できたのでは?」と海老蔵の顔を見ながら、「大変真面目だし、撮影にも真摯に向かわれる方で、15分前行動をされます。スタッフも共演者も慌てふためくほど、前々からご準備をされる。尊敬しております」と、今回は褒め称えた。海老蔵は「恥ずかしいわ」と大照れ。田中監督も「少年のように真っ直ぐで情熱的。その思いが伝わってきて、突き動かされるんです。とてつもない男でした」と語った。『利休にたずねよ』は12月7日(土)より全国公開。