IDT(Integrated Device Technology)は11月5日、WPC(Wireless Power Consortium) 1.1の「Qi」仕様に準拠し、民生用の高容量モバイル機器向けに最適化されたワイヤレス給電レシーバ「IDTP9025」を発表した。

同製品は、1チップのワイヤレス給電レシーバICで、WPC 1.1仕様の要件準拠の認証を取得しており、同規格の以前のバージョンと比べて異物検出機能(FOD)が改善されている。また、オンボードの同期式フルブリッジ整流器と低抵抗の低ドロップアウト(LDO)レギュレータが搭載され、最小限の外付け部品数と基板スペースで優れた電力伝送の効率性を実現できる。用途は、スマートフォンやタブレット、関連アクセサリなど、バッテリ寿命とサイズが重視される製品にて最適としている。

さらに、追加のコントロールとして障害・安全性モニタに加え、通信と電力伝送の情報を、統合されたI2Cポートを通じて、ローカルのマイコンに伝えることができる。これにより、独自のコントロールアルゴリズムとユーザインタフェースを構築できる。この他、WPC認証済みのリファレンス設計を盛り込んだ評価キットに加え、開発プロセスを簡素化するデザインインガイドとサポートツールにてサポートされる。

なお、パッケージは3mm×2.5mmサイズのWLCSP。価格は1000個受注時で2.44ドル。現在、特定の顧客向けにサンプルを出荷中。

IDTのWPC 1.1のQi仕様に準拠したワイヤレス給電レシーバ「IDTP9025」