SGホールディングスグループの佐川急便はこのほど、大型天然ガストラック3台を導入し、幹線輸送に使用すると発表した。CO2やNOXの排出量が少なく、PMをいっさい出さない天然ガストラックを導入して、さらなる環境負荷低減に取り組む。

佐川急便のホームページ

同社は大気汚染物質の削減と地球温暖化の防止を目的に、低公害車の導入を積極的に進めてきた。とくに天然ガストラックについては、1997年から導入開始し、2013年9月現在、4,041台を保有している。この取組みが評価され、2011年9月、トラック部門において保有台数世界一であると認定されている。

これまで同社は、量産化されている小型車を中心に天然ガストラックを導入してきた。昨年、日本ガス協会が実施した大型天然ガストラックの実証事業に協力した際、開発段階にあって普及の進んでいなかった大型天然ガストラックが、安定した航続距離を確保でき、中距離幹線輸送に対応可能であると実証されたため、今回の導入開始に至ったという。

まず2014年3月をめどに、大型天然ガストラック3台を購入し、埼玉~仙台間、東京~名古屋間、名古屋~京都間の3路線における幹線輸送に活用する予定。これにより、年間約11トンものCO2削減ができる見込みとなっている。

なお、佐川急便は東京ガス、東邦液化ガスのガス事業者と環境優良車普及機構との共同で、環境省・国土交通省の連携事業「低炭素価値向上に向けた二酸化炭素排出抑制対策事業」に応募し、「大型CNGトラックを活用した低炭素中距離貨物輸送のモデル構築事業」として採択された。今回の車両購入の費用に、この事業に交付される補助金が活用される。