シード・プランニングは、このほど実施した調査結果をもとに、スマートフォン向けO2O(Online to Offline)サービスの将来予測を発表した。同調査は2013年4月~8月に実施されたもので、O2O関連サービス提供企業11社に対してヒアリング調査を行い、20歳代~60歳代の600名に対してインターネット調査を行っている。

O2Oサービスは、インターネットを活用したマーケティング手法のひとつで、インターネットを活用した情報提供や販売促進プロモーション活動が、実店舗での購買行動に好影響を与えるようなサービスを指す。

発表によると、2012年のスマートフォン向けO2Oサービスの市場規模は259億円。同社は、市場は今後も急速な拡大を続け、2020年には約2360億円まで成長すると予測している。

市場拡大の理由としては、スマートフォンのさらなる普及や、ユーザーの属性や位置などの情報をもとにリアルタイムな広告を提供する「スポット情報サービス」の成長、クーポンや来店ポイントの拡大、SNS関連サービスの成長などを挙げている。

O2Oサービス市場規模予測 単位:億円(発表資料より)

スマートフォン向けO2Oサービスのなかでも、特にスポット情報サービスは大きく成長すると予測。携帯電話やスマートフォンの位置情報を利用して、最寄りの店舗情報やリアルタイムなタイムセール情報などを取得するスポット情報サービスは、モバイル広告におけるリスティング広告の一部に位置付けられる。

2012年のスマートフォン向けリスティング広告市場は534億円で、このうちスポット情報サービスが占める割合は109億円で約2割。今後は、スポット情報サービスの普及に加え、ユーザーの購買・行動履歴や興味・嗜好情報などを分析してパーソナライズ化した広告効果の高いサービスの登場が期待されることから、2020年には785億円まで市場規模が拡大すると予測されている。

なお、同調査の詳細なレポートは「O2Oビジネスの現状と今後の方向性 2013」として、書籍版・CD版が各14万7000円で販売されている。