村田製作所は9月24日、従来品より37%小型化した車載用水晶振動子「HCR」を発表した。8月1日に完全子会社化した東京電波との共同開発品で、独自のパッケージを使って設計することによって、従来品より37%小型化することに成功したという。

近年、車載用ECUはCANやFlexRayなどの車内LANに繋がり、大量のデータを瞬時に処理するため高精度で高品質なクロックが求められている。その要求に応えるため、車載用電子機器に広く使用されているセラミック発振子「セラロック」のパッケージ基本構造を踏襲して内部に水晶素子を搭載した「HCR」を開発・商品化した。

「HCR」は2009年4月に東京電波との共同開発でHDDやUSB、NFCなどの民生、通信用途で商品化されているが、今回車載用として展開するに当たり、パワートレイン系の主要クロックである12~24MHzの周波数範囲を、2.5mm×2.0mmの小型サイズで実現したという。なお、サンプル価格は100円となっている。

村田製作所が開発した従来品より37%小型化された車載用水晶振動子「HCR」