東京糸井重里事務所は、ほぼ日手帳を表現するコピーを募集した「ほぼ日手帳コピー大賞」の結果発表会を、東京都・渋谷ロフトにて実施した。

「ほぼ日手帳コピー大賞」の結果発表が10日、渋谷ロフトにて行われた

同賞はハガキを用いた郵送での応募に限定して募集されていたもので、予想応募数をはるかに上回る1万3,104枚が寄せられた。そのすべてについて同社代表でコピーライターの糸井重里が全て目を通し、審査を行った。渋谷ロフトにて行われた発表会にて、金賞(賞金30万円)1名と入賞(賞金10万円)2名、特別賞1名が発表された。金賞および入賞作品は、Webサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の中で、コピーとして使用されるほか、適当な媒体があった場合、そこでも使用される。

発表会中のトークショーの様子。左から糸井重里、秋山具義

また、金賞・入賞のコピーは、アートディレクター・秋山具義によってポスターが製作された。ポスターは受賞者に1枚進呈されたほか、金賞コピーのポスターについては、全国のロフトにて順次掲出されるとのことだ。なお、発表会中に行われた糸井重里と秋山具義のトークショーの様子は、Ustreamにて見ることができる。

「ほぼ日手帳コピー大賞」受賞作品

金賞

「すすめてくれた人は、きっと、あなたが好き。」(愛知県/巽洋子さん)

<糸井重里 総評>
「ほぼ日手帳」のもっている世界そのものをプレゼントしてもらったような、大きさのあるコピー。「ほぼ日手帳は、かぶってて嫌じゃない」と言ってくれる方が多い。そのことをコピーにする方が多いと思ったが、なかなかそれを書くのは難しくてうまく挑戦しきれなくて終わった方が多かった。このコピーでは、ほぼ日手帳が持っている「可愛らしさ」や「楽しさ」が伝わる。また、機能としての「信頼感」も伝わる素晴らしいコピー。

入賞

「じぶん応援手帳」(滋賀県/山本奈見さん)

<糸井重里 総評>
“自分が書いたことが、後で自分を応援してくれる“ということを「ほぼ日」ではよく言っている。「手帳」という言葉が最後についたままで、7文字ですっきりとよく表現された洗練されたコピー。人のため、社会のためでなく、自分を応援する手帳ということが伝わる。

「忘れ物がへって、思い出がふえた。」(東京都/石井良さん)

<糸井重里 総評>
機能として、スケジュール帳の確かな意味が「忘れ物がへって」の部分だが、1等賞になるには「忘れ物がへって」だけだと物足りない。「思い出がふえた」もあることで、自分がスケジュール以外のことも自由に書き込んでいるという様子がわかる。1行できれいにリズムよく書かれている。

特別賞

「電車で長州力を見かけた、ということを書くスペースはビジネス手帳には無い。」(東京都/佐々木秀幸さん)

<糸井重里 総評>
準々決勝くらいからどうしても気になっていたコピー。入賞には届かないけれども、褒める場所に置きたかった作品だったので、審査員特別賞として表彰。コピーで人名を選ぶのはとてもテクニックがいるが、「長州力」を選んだ加減が見事。