ドワンゴと日本将棋連盟は東京・六本木のニコファーレにて21日、「電王戦に関する記者発表会」を行い、「第3回 将棋電王戦」を2014年春に開催することを発表した。
「第3回 将棋電王戦」は、第2回と同様プロ棋士 VS コンピュータ将棋ソフト、5対5の団体戦となり、2014年3月~4月に開催。出場する5人のプロ棋士については、まず屋敷伸之九段が発表され、残りの4人についてもほぼ内定しているという。発表会に出席した日本将棋連盟会長の谷川浩司九段は「屋敷さんと同年代もいれば、二十歳前後の生きのいい若手もいる」と出場するプロ棋士について言及。発表後に登場した屋敷九段は「前回の解説でもGPS将棋は強いと感じておりましたし、興味がありましたので今回立候補させていただきました」と経緯を語るとともに「出場について迷いはなかった、コンピュータ将棋ソフトへの興味が大きい」と明かしている。なお、タイトルホルダーは、他の棋戦に集中するため「第3回 将棋電王戦」への出場はなく、参加者がタイトル挑戦者になった場合などはその都度考慮するという。
出場規程も新たに設けられ、出場するコンピューターソフトは主催者側が用意したサードウェーブデジノスが提供するハイスペックPC(GALLERIA)を統一のハードウェアとして使用。(第2回のGPS将棋などクラスタ接続は不可)そしてプロ棋士は、本番と同じソフトおよびハードで事前に練習対局できる環境が用意される。
そして、出場するコンピュータソフトは、2013年11月にドワンゴ主催で行われる「将棋電王トーナメント」によって選出される。このトーナメントで優勝したソフトには「電王」の称号が与えられ、以下5位までのソフトが「第3回 将棋電王戦」出場権を獲得する。(1位~5位で総額500万円の賞金を贈呈)開催日程は、11月2日の予選リーグで12ソフトに絞り、3日~4日の決勝トーナメントにて上位5つのソフトが決定。「第3回 将棋電王戦」にはトーナメント出場時のソフト、およびハードでの出場となる。なお、本日8月21日よりエントリー受付がスタートしている。受付期間は8月21日~9月29日。
さらに、8月31日には「第3回 将棋電王戦」に向けたプレイベントとして、「第2 回将棋電王戦」に出場した5 人のプロ棋士がそれぞれ対戦したコンピュータとタッグを組み、5チームのトーナメント形式で対局する「電王戦タッグマッチ」を開催することも決定。コンピュータが示す指し手をもとにプロ棋士が最善手を判断しながら駒を進めていく方式で、コンピュータとの「共存」をテーマに競い合う。このイベントは公開対局で、大盤解説には、先日公式戦でコンピュータの指し手を採用し話題となった森内俊之名人が登場する。
なお、これらの対局の模様はすべて「ニコニコ生放送」にて完全生中継される。
■電王戦タッグマッチ
「第2回将棋電王戦」に出場した棋士が、それぞれ対戦したコンピュータとタッグを組み、トーナメント形式で公開対局を行う。
日時:2013年8月31日(土)午前9:30開始
会場:ニコファーレ(東京・六本木)
対戦形式:各試合、予め先後の手番が決まっているトーナメント方式で行う。トーナメントの組み合わせは、当日、予備抽選でトーナメント枠指定の順番を決め、1番から順にA~Eの枠を指定する。
持ち時間:第1~3 局は1時間切れ負け、第4局(決勝戦は1時間・秒読み30秒いずれも(チェスクロック方式)
<対局スケジュール>
第1局 10:00~
第2局 12:30~
第3局 15:00~
第4局 17:30~
出場者:<棋士とコンピュータのタッグ形式>
三浦弘行九段 × GPS 将棋
塚田泰明九段 × Puella α
船江恒平五段 × ツツカナ
佐藤慎一四段 × ponanza
阿部光瑠四段 × 習甦
大盤解説:会場ニコファーレ
解説者:森内俊之名人
聞き手:矢内理絵女流四段
番組URLはこちら
一般観覧:当日、ニコファーレでの公開対局の観覧が可能(無料)。本日より専用サイトにて観覧募集を開始。