NECは16日、信販クレジットカード総合サービス「マルチ・ファンクション・クレジットサービス(MCS)」において、タブレット端末を利用する「カード入会受付業務サービス」を開発し、井筒屋ウィズカードへ提供したことを発表した。

MCSは、クレジットカード業務における「申込」「審査」「貸付」「顧客取引」「債権管理」の各フローで必要となる機能を提供するクラウドサービスだ。カード入会受付業務サービスは、MCSのサービスメニューの1つであり、店頭でのクレジットカード入会申込における商品・利用規約の説明、顧客による同意確認、申込記入、仮審査までをタブレット端末で実現する。NECは、同サービスを自社構築型とクラウドサービス型の両方を提供する。

井筒屋ウィズカードでの利用イメージ

百貨店やスーパーでは、特にキャンペーンなどでカード入会申込が集中する際、受付担当者が不足することが多く、顧客対応の迅速化が課題となっている。NECのカード入会受付業務サービスは、これまで窓口担当者が個別に実施していた注意事項や契約内容の確認を、顧客自身がタブレット端末を利用して実施できるため、待ち時間を短縮することができる。また、注意事項の確認時や申込記入時には、タブレット端末上で確認有無や入力内容のチェックが随時行われるため、必要事項の確認や記入漏れを防ぐことが可能となる。さらに、端末に入力された情報はそのまま審査システムへ送信され、審査業務の迅速化にもつながる。

井筒屋ウィズカードは同サービスを自社構築型で導入し、井筒屋百貨店のウィズカードカウンターにおいて、クレジットカード入会時の商品・利用規約の説明や同意確認の業務に活用する。NECの10.1型Android搭載タブレット端末「LifeTouch L」ビジネス向けモデルをデバイスとして採用した。

それにより、新人からベテランまでさまざまな従業員が、均質で迅速なカード受付業務を遂行することが可能となるという。タブレット端末の利用画面は視覚的にもわかりやすく、高齢の顧客でも容易に操作ができ、サービスの向上につながるとしている。

価格は、自社構築型の場合、商品・利用規約の説明用で300万円(税別)から、全機能利用(商品・利用規約の説明、同意確認、申込記入、仮審査)で1,000万円(税別)から。