The Mesa 3D Graphics Library

Red HatのCasey Dahlin氏がブログ「Valgrind is Not Optional」において、3DゲームであるLuftballonsの開発において問題に遭遇したため調査を実施したところ、調査ツールから5千を超えるエラーが報告され、しかもその多くがゲームそのものではなく、Mesaにおいて発見されたことを伝えた。同氏は今後は調査ツールであるValgrindをオプションとして利用するのではなく、リリースするソフトウェアは確実にValgrindで調査してエラーがない状態で公開した方がよいのではないかと意見を述べている。

Mesaはオープンソースの3Dグラフィックライブラリ。APIそのものはOpenGLを模倣して開発されており、オープンソース系のデスクトップ環境では重要なライブラリのひとつ。Valgrindはソフトウェアのプロファイリングやデバッグを実施するための統合システム。アプリケーションを実行することでメモリ管理の不具合やスレッド実装の不具合などを見つけることができる。デバッグ効率のよい方法として知られており、大規模なオープンソースソフトウェアでの利用が広まっている。

Valgrindが報告するエラーはすべてが警告通りに問題があるものでもなく、いくつかはValgrindが対応していないことでエラーとして報告されるものがある。「Valgrind is Not Optional」に寄せられたコメントには、ValgrindがMesaの中で多用しているシステムコールに対応していないために、エラーとして報告されているものがあるのではないかと指摘している。

Mesaデモ実行例

Mesaデモ実行例

Mesaデモ実行例

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