大日本印刷(DNP)は8月6日、スーパーやコンビニエンスストアなどで行われる各種キャンペーンにおいて、利用者がスマートフォンからレシートを撮影するだけで簡単に応募が完了するシステムを開発したと発表した。

これまでのキャンペーンでは、対象商品を購入後に店頭に置かれている応募用紙にパッケージの一部や応募用シール、レシートを貼って必要事項を記入するという手間のかかる作業が必要で、利用者にとって応募へのハードルになっていたという。

また、キャンペーン実施者側についても、応募用紙を手作業で確認していたほか、利用者情報のデジタル化作業などの負担があり、効率化が課題であったとDNPは分析。キャンペーンの応募率向上や応募受付業務の負担軽減を図るシステム開発を目指していた。

同システムはDNPが7月1日に発表したレシート読み取り家計管理アプリ「レシーピ!」の技術を応用しており、内容認識率は96%に達するという。レシート内容を解析することで、購買証明として確認するとともに、読み込み重複や二重応募なども防止するとしている。

一方で、キャンペーン実施者側にはネットワーク経由で応募情報の閲覧・管理機能を提供し、業務負担の軽減を図るという。ほかにも、利用者の年齢や性別などの属性データ、キャンペーン対象商品と同時に購入された商品情報を、マーケティングデータとして収集することを発表している。

キャンペーンシステムの概略図

DNPでは、スマートフォンアプリを含めたシステムの提供を10月より開始する予定で、実施者向けの応募情報管理機能の提供は11月、マーケティングデータの提供は2014年4月から開始となる。数値目標としては、初年度にアプリが50万ダウンロード、キャンペーンのツール作成と事務局運営などで10億円の売り上げを目指すとしている。