三井住友カードは1日、エヌ・ティ・ティ・ドコモ(以下NTTドコモ)、KDDI、ソフトバンクモバイル、ビザ・ワールドワイド・ジャパン(以下Visa)と協力して、国内で初めてというNFC(TypeA/B方式)を搭載した「おサイフケータイ」対応スマートフォン(以下NFC搭載スマートフォン)に対応した非接触IC決済サービス「Visa payWave(Visaペイウェーブ)」の発行を9月より開始すると発表した。
NFC(Near Field Communication)は非接触ICカードインターフェースの規格としてISO(国際標準化機構)で規定された国際標準の無線通信技術。数センチの短い通信距離で携帯電話などのNFC搭載機器を「かざす」ことをきっかけに、さまざまなサービスを実現している。
また、国際標準に準拠した技術であるため、グローバルなスケールでの製品・サービスの開発・展開が可能で、NFCを利用した代表的なサービスの1つが、Visaが提供する非接触IC決済サービス「Visa payWave」。「Visa payWave」は1月現在、アメリカ、カナダ、シンガポール、韓国、香港、台湾、オーストラリア、フランス、イギリスなど日本人の主な海外渡航先国を含め、世界41か国での利用が可能。
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの3社は、2011年12月に「モバイル非接触ICサービス普及協議会」を設立するとともに、既にVisa payWaveに対応したNFC搭載スマートフォンの販売を開始しており、8月1日現在、3社合計で31機種が販売されているという。3社は、同協議会においてNFC搭載スマートフォンに対応した決済サービスに関する発行仕様や運用ルールの標準化などについて協議するとともに、決済サービスとして国内第一弾となる「三井住友カードVisa payWave」の発行開始に向けて、技術的サポートを積極的に行ってきた。三井住友カードが発行する「三井住友カード Visa payWave」は、Visaが定める要件の遵守に加えて、同協議会で策定した仕様などに則りサービスが提供される。
このたびサービスを開始する「三井住友カード Visa payWave」は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルが提供するNFC搭載スマートフォンに、無料の専用アプリをインストールすることにより、NFC搭載スマートフォンをかざすだけで決済が完了するサービス。同サービスにより、日本国内のみならず海外でも、モバイルでよりスピーディーでスマートな支払いが可能となるという。また、お買物安心保険や海外旅行傷害保険も付帯されている。
三井住友カードは今後も各社と協力し、「三井住友カードVisa payWave」のサービスのさらなる向上を図るとともに、NFC搭載スマートフォンを活用したクーポンなどの販促サービスと決済の融合・連動による新たな決済シーンの創出を検討していくとしている。