宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7月2日、4月23日に判明したJAXAのサーバーに対する外部からの不正アクセスに関する調査結果を発表した。

不正アクセスは、4月13~22日に、5つの情報システムに対して行われた。この不正アクセスにより、「国際宇宙ステーション日本実験棟『きぼう』(JEM)」と「宇宙ステーション補給機『こうのとり』(HTV)」の運用準備に関連する技術情報と関係者の個人メールアドレスが流出したという。

原因は、5つの情報システムのうち、1つの情報システムのIDとパスワードが見破られたことで不正アクセスを許し、保持していた情報が流出した。その情報の中に機構職員のIDとパスワードが含まれていたため、残る4つの情報システムにも不正アクセスが行われたとしている。

JAXAでは、流出した情報は「きぼう」と「こうのとり」の運用に直接使われるものはなく、運用に支障を来す恐れはないとしている。

再発防止策としては、「きぼう」と「こうのとり」の運用準備に関連する情報システムを再構築するとともに、多重の防御策の導入や情報管理の強化を行う。また、JAXA全体としても、情報セキュリティマネージメントシステムの再構築を含めた、情報セキュリティの抜本的な見直しと強化を進めるという。

JAXA 宇宙ステーション補給機「こうのとり」紹介ページ