「脱かくれ老化プロジェクト」実行委員会は27日、役職者および一般社員を対象に実施した「かくれ老化」に関する調査結果を発表した。同調査は、2013年4月12日~16日の期間にインターネット上で行われ、40~50代の役職者および一般社員各200名、計400名から有効回答を得た。

「かくれ老化」とは、30代までは気にならなかった、体のさまざまな部位に現れる小さな老化のこと。具体的には、筋肉・骨・関節といった運動器や、髪・爪・歯・肌など外見的な部位の変化を指す。細胞や組織の劣化により、老化は体の内部で進行しているが、生活には大きな変化が現れないため、若干の加齢の自覚はありながらも具体的な対策をとらない人が多いという。

今回の調査で、役職者と一般社員に「かくれ老化」チェックを行ったところ、「かくれ老化」該当者は、一般社員では47.5%だったのに対し、役職者は37.5%と10%も低い数字となった。以前、「脱かくれ老化プロジェクト」事務局が行った調査では、40~50代全体だと75%以上が「かくれ老化」に該当することが明らかになっており、それと比べると役職者の「かくれ老化」の割合は2分の1にとどまっていることがわかった。

また、役職者と一般社員に普段どのくらいの頻度で運動を行なっているかと聞くと、「最低でも週1~2回以上の運動をする」と答えた割合は、一般社員では約33%にとどまったのに対し、役職者は一般社員の約1.5倍に相当する約50%に上っていた。

最低でも週に1~2回以上運動をする人の割合

同社は今回の調査結果について、「(役職者は)仕事に追われ時間的な制約が多い中、効率的に時間を使い、運動する時間を確保することで、心身ともにリフレッシュをし、仕事で高い成果を収めていることが伺える」と分析。さらに、役職者のかくれ老化率が低いことや、運動頻度が一般社員よりも高いことから、「出世のコツとして、そして『かくれ老化』対策の秘訣としても、積極的に運動をすることが重要だと考えられる」との見方を示している。

「かくれ老化」チェック

2つ以上チェックがついたら「かくれ老化」とのこと(「脱かくれ老化プロジェクト」)。

  • 筋肉 : 15分以上歩くと、疲れて座りたくなる

  • 骨 : 腰に痛みを感じたり、姿勢が悪いと言われたりする

  • 関節 : 階段の昇り降りなど上下の動きをすると膝や足首に痛みを感じる

  • 髪 : 以前より髪にコシがなくなり、抜け毛が増えてきた

  • 爪 : 爪が割れやすかったり、以前とくらべて柔らかくなったと感じる

  • 歯 : 歯の間に物が挟まったり、歯磨き時に出血しやすくなった

  • 肌 : 潤いやハリがなくなり、保湿しても肌が乾く