国立新美術館、読売新聞社、TBS、TOKYO FMは、ドイツの現代写真を代表する写真家による日本での初個展「アンドレアス・グルスキー展」を開催する。開催期間は7月3日~9月16日(火曜休館)、開場時間は10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで、金曜日は20:00まで)。会場は乃木坂の国立新美術館 企画展示室1E。入場料は一般1,500円、大学生1,200円、高校生800円(いずれも当日料金)、中学生以下は無料。

アンドレアス・グルスキー《99セント》1999年 (C)ANDREAS GURSKY / JASPAR, 2013 Courtesy SPRUTH MAGERS BERLIN LONDON

同展は、ドイツの現代写真を代表する写真家、アンドレアス・グルスキーによる日本初の個展。ドイツ写真の伝統から出発したグルスキーは、デジタル化が進んだ現代社会にふさわしい、すべてが緻密で等価に広がる独特の視覚世界を構築している。今回の展示では、1980年代の初期作品から、クリスティーズ・ニューヨークで現存する写真家の作品として史上最高額で落札された「ライン川II」(1999年)や日本に関連した「東京証券取引所」(1990年)といった、すべてが緻密で等価に広がる独特の視覚世界を構築した代表作のシリーズに加え、最新作の「カタール」まで、グルスキー自身が厳選した約65点の作品を紹介。これらの作品は、初期から今日までを回顧する年代順ではなく、初期作品と新作、そして大小さまざまな写真を並置するという、展示室全体をひとつの作品のように見せる独自の方法で構成される。

アンドレアス・グルスキー《ピョンヤン I》2007年 (C)ANDREAS GURSKY / JASPAR, 2013 Courtesy SPRUTH MAGERS BERLIN LONDON

アンドレアス・グルスキー《バーレーン I》2005年 (C)ANDREAS GURSKY / JASPAR, 2013 Courtesy SPRUTH MAGERS BERLIN LONDON

なお、アンドレアス・グルスキーは1955年旧東ドイツのライプツィヒ生まれ。1980年から1987年まで、デュッセルドルフ芸術アカデミーで写真界の巨匠・ベルント・ベッヒャーに師事し、「ベッヒャー派」の一人として知られるようになる。2001年、ニューヨーク近代美術館で大規模な個展を開催し、同年11月には、クリスティーズ・ニューヨークで現存する写真家の作品として史上最高額となる約433万ドル(日本円で約3億4,000万円、当時のレートによる)で代表作の「ライン川II」(1999年)が落札されている。ちなみに、同展は大阪にも巡回することが決定しており、会期は2014年2月1日~5月11日、会場は国立国際美術館。

アンドレアス・グルスキー《F1 ピットストップ IV》2007年 (C)ANDREAS GURSKY / JASPAR, 2013 Courtesy SPRUTH MAGERS BERLIN LONDON