総合車両製作所はこのほど、フランスの「ALSTOM TRANSPORT S.A.」(以下ALSTOM社)との間で、日本のLRT(バリアフリー対応軌道用低床車両交通システム)市場への参入に向けて協力していくとする覚書を締結した。

フランス「ALSTOM TRANSPORT S.A.」社のLRT「シタディス」の一例

ALSTOM社は鉄道車両だけでなく、車両メンテナンス、信号システム、鉄道インフラなどの製品・サービスを広く手がける世界最大手の車両製造メーカーのひとつ。同社製のLRTは、低床バリアフリー構造やスムーズな加減速性能に優れているほか、豊富なバリエーションを誇るヨーロッパらしい洗練された内外装デザインが特徴だ。郊外区間では専用軌道化しての高速走行が可能で、街並みの景観に配慮して車両下の路面から電気を供給し、車載のバッテリーで一定区間を走行する無架線のシステムも選択可能。「Citadis(シタディス)」のブランド名で多くの国に納入されている。

総合車両製作所は今後、ALSTOM社製LRTを同社のラインナップに加え、より多くの鉄道事業者による採用をめざし、積極的な営業活動を展開するとしている。