名古屋駅すぐの地下街「エスカ」は名古屋めしのパラダイス!

昨今の名古屋めしブームに乗って、名古屋駅とその周辺の地下街が、主に旅行者をターゲットにした「名古屋めしパラダイス」になっていることをご存知だろうか。今回は、名古屋駅の新幹線口から徒歩0分の地下街「エスカ」で満喫できる、名古屋めしの店を突撃取材してみた。

地下街「エスカ」を併設した名古屋駅、ただ通過するだけではもったいない! 1時間でも時間があるなら、一時下車して是非とものぞいてほしいスポットが満載なのだ。その味、名古屋めしビギナーもツウも納得である!

気付いたらもう病みつきに、味噌煮込み・きしめん

「やぶ福 エスカ店」にはバラエティ豊かに麺類が勢ぞろい

まずは「やぶ福 エスカ店」へ。味噌煮込み・きしめん味噌煮込みの専門店だが、「やぶ福は味噌煮込み、きしめん、そば、うどんが全て食べられる麺類食堂なので、いろんな味を楽しめるのがいいんだよ」と、常連さんの言葉。とは言え、お目当ては名古屋めし。土鍋の中でグツグツと煮立った状態で提供される「味噌煮込みうどん」(870円)は、シズル感がスゴい!

八丁味噌を使った濃厚で甘いつゆ。そしてゴワゴワした食感の麺。「初めはこんなのうどんじゃない!って思ったけど、慣れると病みつきになるんですよ」と常連さん。

八丁味噌の濃厚な甘いつゆがグツグツと煮立った「味噌煮込みうどん」(870円)

常連さんのお連れの人が食べていたのは「カレーきしめん」(820円)。この店のきしめんは、昔ながらのスタイルを守って少し細めだ。ムロアジとサバ節を店内で煮出してダシを取っている。カレーきしめんは昔ながらのトロットロなあんに、なめらかなきしめんの食感が見事に絡んでいる。常連さんたちは、「正直、きしめんにカレーが乗りすぎて食べにくいんだけど、でもまた食べたくなるんです」とコメントをくれた。

これでもかと、カレーがきしめんに絡む「カレーきしめん」(820円)

無性に食べたくなる昭和風の鉄板スパゲティ

名古屋の有名店「喫茶リッチ」もエスカ地下街に

名古屋の喫茶店文化を堪能したいなら、創業昭和46年(1971)の「喫茶リッチ」を。意外と知られていない名古屋名物「鉄板スパゲティ」(サラダ付きで960円)を、ここでは激しくオススメしたい。

赤ウインナーと野菜たっぷりのナポリタンは、決してアルデンテであってはならない。ポイントは鉄板の上でイイ色を出している玉子。これがケチャップ味のパスタとよく絡み、マイルドかつアツアツなおいしさを届けてくれる。客に話を聞くと、「昭和風のスパゲティで無性に食べたくなる味。タバスコをかけて辛くするとこれまたおいしいんです」とのこと。

名古屋名物「鉄板スパゲティ」はサラダ付きで960円

ボリューム満点な「小倉トースト」(800円)

食パンにあんこを挟んでトーストにした「小倉トースト」(ドリンク付き800円)も、他の地方ではまず食べられない名古屋名物である。あんは程よい甘さ。薄く塗られたマーガリンとサクサクトーストが口の中で三重奏を奏でる。ボリュームもなかなかだ。ちなみにエスカ内には、かの有名な「コメダ珈琲店」も存在する。店のチョイスはお好みでどうぞ。

ちょっと手ごろにひつまぶしが食べたいならこちら!

様々なひつまぶしも楽しめるのは「ゆうふく エスカ店」

キング・オブ・名古屋めしの「ひつまぶし」が食べられる店は、エスカ内にも数件ある。この「ゆうふく エスカ店」はウナギはもちろん、三河牛や鳥、サンマなど様々なひつまぶしが楽しめるのがユニークな特長だ。「最近はウナギが高いからひつまぶしも贅沢(ぜいたく)料理になっちゃって。でもここなら気軽に食べられるからね」と客が言うように、1,800円で食べられる「ミニひつまぶし」が人気だ。

ウナギは愛知県の三河一色産を使い、尋常じゃないふんわり感。ネギやわさびなどの薬味をかけたり、お茶漬けにしたりと、ひつまぶしをこの値段で楽しめるのはうれしい。

1800円の「ミニひつまぶし」は気軽さも手伝って、人気メニューとなっている

ここでももう一品。ロース肉をカラッと揚げた「みそかつ定食」(1,300円)は、ソースが味噌を自己主張し過ぎないのがいい。食べている人に話を聞くと、「味噌カツは甘さが控えめで、最後まで飽きずに食べられます」とか。エスカ内にはもちろん、駅周辺の飲食点では味噌カツを扱う店がものすごく多い。エスカには名店の 「矢場とん」もあるので、味の違いを楽しむ「味噌カツ巡り」なんてのもいいかも。

甘さ控えめの「みそかつ定食」は1,300円

ココではかの有名な手羽先も昼から食べられる!

こじんまりとした外観の「風来坊 エスカ店」

元祖・手羽先唐揚げの有名店「風来坊」が、エスカにも店を構えている。「風来坊 エスカ店」では「元祖 手羽先唐揚」(5本450円)を食べることが大前提で、みんな手羽先の骨を山盛りにして帰っていく。

甘辛いスパイシーさが手羽先の魅力だが甘口もできるため、ファミリーでの来店もノープロブレム。ちょっとビールを飲みながら手羽先を楽しんでいる新幹線待ちのサラリーマンに話を聞いてみた。「出張で名古屋に来る時はよくココに寄りますね。昼から開いていて、時間に関係なく手羽先を食べられる。最高ですよ!」。

そうなのだ。風来坊のチェーン店は数あれど、デパートのお土産専門店を除いてランチタイムから営業している店はごくわずか。テーブルには親切に「手羽先の食べ方」なる説明書が置かれている。食べ方は4種類あるため、一つひとつ検証するのも面白い。

「元祖 手羽先唐揚」は5本で450円。ビールを片手に手羽先を楽しむビジネスマンも多い

そして、一品料理の「牛すじどて煮」(380円)も是非オーダーしたい名古屋めしである。トロトロに煮込まれた牛すじと八丁味噌のコラボは実にすばらしい。米が食べたい時は「天むす」(200円)をどうぞ。手羽先などはテイクアウトできるため、お土産にもベストな店だ。中でも鳥の半身を唐揚げにした「ターザン焼き」(980円)などはインパクト大!

「牛すじどて煮」380円と「天むす」200円のコンビが人気である

昔懐かしい銀紙を巻いた「ターザン焼き」は980円

ざっと駆け足で紹介してきたが、名だたる人気名古屋グルメ店が勢ぞろいしていることをご理解いただけたのではないだろうか? 出張や旅行で名古屋駅へアクセスされた皆さん、是非一度「エスカ」で名古屋グルメ食べ歩きに挑戦してみてほしい。

●information
エスカ地下街
名古屋市中村区椿町6-9