日本音楽著作権協会(JASRAC)は、千葉県警察本部サイバー犯罪対策課と千葉県匝瑳警察署が6月4日に、インターネットオークションを利用してJASRACの管理著作物が収録された無断複製DVDを販売していた千葉県の男性(45歳)を、著作権法違反(無断複製物頒布)の疑いで逮捕したことを発表した。
この男性は1月と2月に、JASRACの管理著作物を無断複製したDVD-Rをオークションサイトに出品し、販売していたとされる。男性は、2012年8月にも今回と同じ方法で無断複製物を頒布し、著作権を侵害した罪で刑事処分(罰金50万円)を受けている。
発表によると、男性は前回の刑事処分から約2ヵ月後の2012年10月には、オークションサイトへ無断複製物の出品を再開し、今年2月までの間に複数のIDを使って200枚以上の無断複製DVD-Rなどを販売していたという。また、オークションサイトの利用に際し、インターネット上で発信元を匿名化するソフト「Tor」を使って発信元が特定されないようにしていたことが確認されているとのこと。
JASRACは、過去に著作権侵害行為で刑事処分を受けた人が、同じ手法で、かつ侵害行為が明るみにならないようにするために巧妙な手口に及ぶのは極めて悪質な著作権侵害行為であるとして、厳しい処置を求めるために、本件の告訴に踏み切ったとしている。