ロームは5月31日、車載向けのマイコンやDDRメモリなどの電源に最適な小型・高効率の電源IC「BD905xx シリーズ」を開発したことを発表した。

同シリーズは、従来の車載機器向け電源ICなどにおける出力電圧の安定化に向けた位相補償回路の構築のための外付けコンデンサや抵抗器を、IC内部で位相補償回路を最適化することで、従来製品比で80%削減することを可能としたほか、セット製品の電源設計の難しさの要因の1つとなっていたが位相補償調整が不要になるため、電源設計にかかる時間の短縮にもつながるという。

また、入力電圧2.69~5.5V、周波数2.25MHzで動作し、同期整流方式を採用することで最大90%以上の効率を実現したほか、軽負荷モード(Light Load Mode)を搭載することで全負荷領域にわたって高効率を実現し、車載機器の低消費電力化を可能とする。

なお、同製品はすでにHTSOP-J8パッケージ(6.0mm×4.9mm×1.0mm)を採用し、サンプル価格300円でサンプル出荷を開始しており、2013年7月から月産20万個規模で量産を開始する予定としている。

小型・高効率の電源IC「BD905xxシリーズ」のパッケージイメージ

BD905xxシリーズを搭載した電源回路基板