日本IBMは30日、IBMの予測分析ソフトウェア「IBM SPSS Modeler」でビッグデータを処理する際のプロセス、パフォーマンス、コストなどを最適化するためのソフトウェア「IBM SPSS Analytic Server V1.0」を発売した。価格は17万5,350円(1TB当たり基本価格、税込)。

ビジネスでのビッグデータの活用範囲が広がり、膨大なデータをいかに分析するかが課題となっている。最近では、大規模分散データ基盤Hadoop上で非構造化データを分析・解析するソフトウェアへのニーズが高まっているが、RDB形式データへの変換や変換データを保持するストレージの重複など、効率・コスト面での改善が求められているという。

IBM SPSS Analytic Server V1.0」は、SPSS ModelerとHadoopの間に導入することで、ビッグデータの予測分析システムを実現するソフトウェアである。SPSS Modelerを、従来のRDBに加えて、大規模データを並列処理するアプリケーションフレームワークであるHadoop Map/Reduceに対応させ、Hadoop分散ファイルシステムに直接アクセスし、Hadoop基盤上にあるデータを分析することができる。IBMの「IBM InfoSphere BigInsights」のほか、Cloudera、Hortonworks、Apache Hadoopなど、主要なHadoopソフトウェアに対応するとのことだ。

SPSS Modeler、Hadoop間の連携は、IBMの独自開発であるインタフェース「Analytic Framework」で自動的に処理される。そのため、Hadoopの深い知識やスキルがなくても、SPSS Modelerの画面上で予測分析が可能となる。この画面では、Hadoopに対し、データの加工やサンプリング、分析結果の書き込みなども行うことができる。