福山雅治が主演を務める映画『そして父になる』(10月5日公開)が現地時間の26日(日本時間27日未明)、第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞したことが明らかになった。

『そして父になる』の審査員賞受賞を喜ぶ是枝裕和監督

同賞は、1987年の第40回カンヌ国際映画祭で三國連太郎監督作品『親鸞 白い道』が受賞して以来26年ぶり、コンペティション部門で日本映画が受賞するのは河瀬直美監督の『殯の森』以来6年ぶりのこと。授賞式に出席した是枝裕和監督は、「ここにまた立つチャンスをくれた映画祭と審査員のみなさんに感謝します」と語り、「一足先に帰った福山さんはじめキャストのみなさん、こられなかったスタッフのみんなとこの賞を分かち合いたいと思います」と喜びを伝えた。そして、「非常に個人的な話ですが、今回の父と子供の話を描くにあたり感謝を述べます」という前置きから、「僕を子供にしてくれたもう亡くなった父親と母親、そして僕を父親にしてくれた妻と娘に感謝します」と万感の思いでメッセージを送った。

受賞の知らせを受け、福山は「あの10分を越えるスタンディングオベーションの中で感じた『届いた!』という手応えが、審査員賞という形で監督の元に届けられたことを心からうれしく思います」、尾野真千子は「この作品に出演できた事をあらためてうれしく思います。 また、海外の方々と映画を通してつながりあえた事がほんとうにうれしいです」、真木よう子は「審査員賞を頂いたという報告を受け、言葉にならず、胸がいっぱいです。紛れもなく、自分もこの作品を作り上げた一員として、世界に評価された事を素直にうれしく思っております」と受賞の喜びと祝福メッセージを寄せている。

15日から26日まで開催された同映画祭は、ベルリン国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭と並んで世界三大映画祭の1つ。スティーブン・スピルバーグ監督、ニコール・キッドマン、クリストフ・ヴァルツ、アン・リー監督ほか、日本からは河瀬直美監督が審査員を務めた。

(C)2013『そして父になる』製作委員会