第66回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品される福山雅治主演映画『そして父になる』(10月5日公開)の予告編が16日、公開された。

映画『そして父になる』(10月5日公開)

是枝裕和が監督・脚本を務める同作は、福山にとって約5年ぶりの主演映画となり、初めての父親役。福山が演じるのは東京の建設会社で働くビジネスマン・野々宮良多。順風満帆な人生を送っていた良多だったが、ある日、病院からの連絡で6年間育てた息子・慶多は病院内で取り違えられた他人の子どもだったことが判明する。血の通わぬわが子に変わらない愛情を迷わずに注ぎ続ける妻・野々宮みどり(尾野真千子)と、一見粗野だが温かい相手方の家族との交流を通し、良多はそもそも自分は「父親」であれたのかと問いはじめる。

今回公開された予告編は、冒頭で野々宮家の幸せな日常を映し出しながら、良多が鑑定結果を「資料1・野々宮良多、資料2・野々宮みどりと資料3・野々宮慶多は、生物学的親子でないと鑑定する…」と読み上げるシーンからはじまる。良多は「取り違えって…」と呆然とし、みどりは「本当に慶多は…私たちの子じゃないんでしょうか」と戸惑いを隠せない。血か愛した時間か。良多は、家族の幸せな一瞬を切り取ってきた写真を見つめながら自問する。

同作は先月18日、第66回カンヌ国際映画祭にてコンペティション部門に出品されることが決定。是枝裕和監督は『空気人形』(2009年)以来約4年ぶり、尾野真千子は『殯の森』(2007年)以来約6年ぶりのカンヌ国際映画祭参加となり、福山は昨年、上海映画祭にプレゼンターとして招待されたが、俳優として海外映画祭に参加するのは今回が初となる。

(C)2013『そして父になる』製作委員会