腸内のガスだまりのイメージ(提供:小林製薬)

オナラを人前でするのは、はばかられます。デートのときはもちろん、職場や電車の中でも、何とかこらえるしかありません。でも、我慢して押さえ込んだオナラは、一体どこに消えてしまうのでしょうか。 ひょっとして、体に良くない我慢なのでは?

そこで、おなかのガスだまり対策薬を発売している小林製薬さんに、オナラ対策のあれこれを聞いてみました。

オナラを我慢すると、おなかの張りや腹痛、便秘を引き起こす

特に女性にとって、オナラ問題は深刻。人前でオナラが出てしまわないか不安になり、大きなストレスをためこんだり、対人恐怖症になったりする人もいるそうです。

――そもそもオナラは、どういうメカニズムで発生するのでしょうか?

「食事のときに飲み込んだ空気や、食べ物を分解する際に発生したガスが体外に排出されるのがオナラです」

――食べ物を摂取する以上、誰しもが腸内にガスを発生させることは避けられないようですね。だからといって、人前でのオナラはマナー違反だし、女性ならなおさら恥ずかしい。何とか我慢をしてオナラを押さえ込むのが私たちの常です。では、我慢したオナラはどこへ行ってしまうのでしょうか?

「オナラを我慢すると、体外に排出されなかったガスは腸壁から吸収されて、血液に溶け込んでしまいます」

――血液に溶け込むんですか? それは体に良くないことのように思えますが……。

「良くないですね。内臓に対して悪影響を及ぼします。血液に溶け込んだガスが肺にまで入って、口臭の原因になることもあります」

生活習慣の改善がオナラの悩みを解決する

――オナラをしたくなった時は、どうすればいいのでしょうか。腸にガスがたまりにくい体を作ることはできますか?

「腸内にガスをたまりやすくする要因は、早食い、食べ物をよくかまない、長時間座っていることが多い、運動不足、姿勢が悪い、生活が不規則――などの生活習慣です。ストレスを抱えていることもよくありません。オナラの量が増えたり、臭いがきつくなったら要注意。腸内環境が悪化していると考えられます。

ですから、生活習慣を改善することが、腸内環境を整え、ガスがたまりにくい体を作る上で一番大切なことなのです。暴飲暴食や早食いをやめる、肉類など脂肪やたんぱく質の多いものばかりでなく、野菜で適度な食物繊維を取る、睡眠を十分に取る、適度な運動をする、ストレスをためないなどです」

――でも、生活習慣の改善には時間もかかります。今日はデート、といった日にオナラを予防することはできるのでしょうか?

「腸内のガスだまりを改善することはできます。弊社のガスピタンという医薬品の場合は、消泡剤がガスだまりを形成する膜を薄くして、つぶす効果があります。乳酸菌や消化酵素を配合していますので、腸の調子を整え、ガスの発生を抑える効果があります」

いすれにせよ、我慢したオナラがどこに行くのかはわかりました。そして我慢をするのは体に良くないことも。やはりここは一念発起、生活を見直して悪い習慣を改善し、オナラの悩みを自分自身で解決したいものです。

イラスト提供:小林製薬

(OFFICE-SANGA 日下部商店)