スペインのGeekesphoneは4月23日、Mozillaの「Firefox OS」を搭載したスマートフォン「Keon」と「Peak」の発売を開始、即日売り切れとなった。「開発者向けプレビュー」という位置づけで、オペレーターとの契約はなくアプリ開発者を主なターゲットとしているが、製品として登場した初のFirefox OSスマホとなる。

Geekesphoneは当初からFirefox OSスマートフォンの開発者向け試作機を製造していたベンチャー企業。今回同社Webサイトで発売したKeonは、1GHz動作のQualcomm Snapdragon S1プロセッサ、512MBのRAM、4GBのROMを搭載し、3.5インチのHVGAタッチ画面、3メガピクセルカメラを搭載したスマートフォン。

通信方式はWCDMA/GSMのほか、W-iFi、Bluetoothをサポートし、GPSなどの機能も備える。PeakはKeonの上位機種で、プロセッサは1.2GHzのSnapdragon S4を搭載、画面は4.3インチのqHD IPSタッチ画面となる。カメラも8メガピクセスにアップグレードしており、フロントにも2メガピクセルのカメラを持つ。価格はKeonが115ユーロ、Peakが180ユーロ。

Peak

Keon

23日に発売を告げるやアクセスが殺到し、サイトは一時期ダウンした。数時間で売り切れとなり、現在、「在庫切れ」となっており、数時間後に販売を再開するとしている。Geeksphoneは販売台数を公開していないが、Forbesによると、当初用意していた約1000台を売り切ったという。

Firefox OSはGeeksphoneのほか、中国ZTE、中国Huawei Techonologies、韓国LG、ソニーモバイルなどから発売 される予定。中でもZTEは2月にスペイン・バルセロナで開催された「Mobile World Congress(MWC)」で、Firefox OSを搭載した「ZTE Open」を披露している。オペレーターではTelefonica、Telecom Italia、Telenor、日本のKDDIなどが参加しており、MozillaはMWCで2013年夏頃に端末が発売されると述べていた。