便秘・下痢傾向者に「ビフィズス菌BB536」を含むヨーグルトを摂取させたところ、1週間の段階から改善が見られた

腸内環境を整え、便秘や下痢などの改善に効果が期待されている腸内細菌「ビフィズス菌」。森永乳業は4月11日にセミナーを実施し、ビフィズス菌のひとつである「ビフィズス菌BB536」を含むヨーグルトには、少量でも整腸作用があることを発表した。

1週間の段階から便秘・下痢が改善

同社は30人の便秘傾向者(排便回数週3回以下)と、29人の下痢傾向者(排便回数週2回以上)に、30gもしくは100gのビフィズス菌BB536を含むヨーグルトを、それぞれ4週間摂取させた(※)。

その結果、便秘傾向者と下痢傾向者ともに、摂取開始1週間後から排便回数と便の性状に改善が見られたという。また、100g摂取での便秘・下痢に対する整腸作用と同様の効果が、少量の30gの摂取でも確認できた。

意外に合う組み合わせ、ヨーグルト+納豆

管理栄養士の浅野まみこ先生

30gのヨーグルトとは、大体ワンスプーンで収まる程度。ビフィズス菌BB536の効果をより引き出すためには、新鮮な内にそのまま食べるのが一番だが、毎日摂取することを考えると料理のバリエーションが必要だ。そこで同セミナーでは、管理栄養士である浅野まみこ先生が、+ワンスプーンヨーグルト料理のポイントを紹介した。

「肉料理に使えばヨーグルトの酸味でさっぱりした後味になり、魚料理であればコクをプラスできます。納豆やキムチ、カレーなどというにおいや味に刺激があるものも、ヨーグルトを加えることでまろやかになります。発酵食品であるヨーグルトは、同じく発酵食品である納豆やしょう油、みそ、キムチとも相性がいい食材です」(浅野先生)。

料理方法としては、ビフィズス菌は熱で死滅するため、料理の最後にソースとして使用するなど極力加熱しないことが重要だ。加熱しても40~50度程度で、短時間で済ませるようにしたい。

また、ヨーグルトと組み合わせることでより効果を狙える食材として、以下を提案している。

便通を良くする ヨーグルト+食物繊維
食物繊維はビフィズス菌を始めとする善玉菌の栄養源となることから、腸内で善玉菌を増やす効果があるとされている。ヨーグルトと合わせて摂取すれば、より効果的に腸内環境を整えることができる。
例)ドライフルーツ(干し柿など)、野菜(ブロッコリー、セロリなど)、果物(キウイ、アボガドなど)、豆、シリアル

肌環境を整える ヨーグルト+抗酸化ビタミン
シミ、そばかすを軽減するには、ベータカロテンやビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化ビタミンを摂取するようにする。
例)色の濃い野菜・果物(ニンジン、トマト、ブロッコリー、ほうれん草、イチゴ、ブルーベリーなど)

朝から元気 ヨーグルト+炭水化物
朝食では特に、エネルギー源となる炭水化物を摂取することで、朝からしっかり活動できる身体作りをすることが大切。
例)穀物(シリアルなど)、糖質の多い野菜・果物(かぼちゃ、じゃがいも、バナナ、リンゴなど)

※試験開始前の2週間は、ビフィズス菌BB536を含むヨーグルトを控えさせ、観測期間を設けた。期間中はビフィズス菌BB536を含むヨーグルトを、1日30gもしくは100g摂取させた