アドビ システムズは、同社の日本製品担当者のブログ「いわもとぶろぐ」内にて、開発中の同社オリジナルフォント「ちどりフォント(仮)」を公開した。
このフォントは、同社のフォントデザイナー・西塚涼子氏が「実験的なフォント」を構想し試作したもの。手書きの雰囲気を残したディスプレイ書体で、天地77%の平体と幅77%の長体の2種類を制作。それぞれゴシック体とセリフ体があり、ウェイトは1種類に統一されているため、計4種という構成となっている。ちなみに、西塚氏は同社オリジナル書体「りょうPlusN」、「りょうゴシックPlusN」、「かづらき」の作者でもある。
なお、同フォントは、デザイナーたちとの専属契約により、実験的に試用されている段階。大島依提亜氏がデザインした「よりぬきサザエさん」(朝日新聞出版)全13巻の予約特典本「町子手帖」や芥陽子氏デザインの「マンガと音楽の甘い関係」(太田出版)といった出版物に使われており、西塚氏、大島氏、芥氏の3名がこのフォントについて語った対談の様子も併せて公開されている。現時点では、同フォントは研究・試作段階にあるため、フォント製品化などについては未定となっている。