キリンホールディングスをはじめとする飲料メーカー5社は25日、清涼飲料に表示する賞味期限の一部について、「年月日表示」から「年月表示」へ移行すると発表した。

5社は、消費財流通業界の企業で作る団体「日本TCGF」に参加しており、その活動の一つ「サステナビリティプロジェクト 委員会」において、製配販のバリューチェーンにおける環境課題に取り組んでいる。特に、「賞味期限・使用期限表示」に関しては、賞味期限を日別で管理していることで、商品管理の非効率や物流上のCO2排出を招くとし、表記変更について議論を重ねてきたという。

今回5社は、賞味期限が1年を超える商品の賞味期限を「年月表示」とするとともに、賞味期限の表示方法を業界内で各社標準化し、かつ漢字表記とする(「○年○月」)ことを決定。まずは、国産水、国産ミネラルウォーターの2リットルペットボトル商品のうち、賞味期限が1年を超える商品から移行を開始し、その後、1年以下かつ3カ月を超える商品についても段階的に移行する方向で検討する。

第1弾では、アサヒ飲料「アサヒ おいしい水」、伊藤園「磨かれて、澄みきった日本の水」、キリンビバレッジ「キリン アルカリイオンの水」、サントリー食品インターナショナル「サントリー天然水」、日本コカ・コーラ「森の水だより」の5商品が対象。5月以降の製造分より順次切り替えを予定している。

【賞味期限表示方法のイメージ】※赤枠内の表示を標準化(出典:キリンビバレッジWebサイト)

期待される効果としては、賞味期限をもとに配送や保管、店陳を日別に管理していたものを、月別に管理することで、物流や保管の効率が改善されるほか、CO2排出などの環境負荷も軽減できるという。また、賞味期限表示がより分かりやすくなるとしている。

今後は、まず国産水、国産ミネラルウォーター小容量(500ml前後)の移行を検討し、将来的にはその他の清涼飲料についても拡大する予定。