JR東日本は、デザイン、食、アート、景色を楽しむ新たな列車「Tohoku Emotion」を発表した。運行予定時期は2013年秋以降、東北エリア(当初は八戸線)での運行を予定している。

「Tohoku Emotion」は、インテリアやエクステリア、ロゴデザインまで、著名クリエイターがプロジェクトメンバーとして関わっている(画像は検討中のもので、実際のものとは異なる)

この列車は、デザイン、食、アートなど「新しい東北を発見・体験」することにこだわったもので、東北地方の観光面からの復興支援・地域活性化への貢献を目的としている。列車にまつわる各所をクリエイターがプロデュースしており、エクステリアデザインは、「フェラーリ・エンツォ」など数々の自動車・列車をデザインしたことで知られるインダストリアルデザイナーの奥山清行。キハ110系車両(3両編成/48名(予定))を改造し、「デザイン、食、アート」をテーマに、列車全体をキャンバスに見立て「移動するレストラン」を描く予定。インテリアデザインは「渋谷ヒカリエ」11階のデザインなどを手がけた建築家の鄭秀和が担当する。

また、ロゴデザインは、家電ブランド「amadana」のアートディレクションを行った「TYCOON GRAPHICS」の鈴木直之。メニューやマップ、パンフレット等などに使用されるイラストレーションは、KOBIRIのアキレス グレミンガー&長谷部直美が描く。列車内のアートは青森県の十和田市現代美術館によるものとなる。

そのほか、ライブキッチンを中心とした「全席レストラン空間」車両として、これまでの列車内食サービスの枠を超えた内容を展開。食事の内容は、地元や地域の食材を積極的に活用したものを予定している。総合プロデュースは東急プラザ 表参道原宿の「OMOHARA STATION/OMOHARA Cafe」をはじめ飲食・ホテル事業などのプロデュースを手がけるTRANSIT GENERAL OFFICEの中村貞裕と岡田光、オペレーションは日本レストランエンタプライズが行うこととなっている。

なお、この列車は、「列車に乗ること自体が旅行の目的となるような、魅力的な列車づくり」の一環として展開されるもので、これまでに発表された新列車には、「POKEMON with YOU トレイン」(2012年12月から大船渡線で運行開始)、「SL銀河鉄道(仮称)」(2013年度冬以降に釜石線で運行開始)がある。