ファイル共有サービス「Megaupload」の運営で逮捕に追い込まれたKim Dotcom氏が再度、オンラインストレージサービスに挑む。新サービス名は「Mega」で、50GBを無料で利用できる。暗号化とプライバシーを最大の特徴とする。

Megaは1月19日、Dotcom氏が住むニュージーランドの私邸でベータ発表された。Dotcom氏が以前展開していたファイル共有サービスのMegauploadは、著作権のあるコンテンツが違法にアップロード・共有されていたことから2012年1月に米連邦捜査局(FBI)と米司法省により閉鎖された。

Dotcom氏をはじめ、Megauploadの運営に関わっていた数人は起訴されており、Dotcom氏はその後、条件付きで保釈されている。Dotcom氏らは現在も、米国への強制送還を拒否している。

今回公開されたMegaはオンラインファイルストレージサービスで、ユーザー名、メールアドレス、パスワードの登録により、無料でサービスを利用できる。DropboxやBoxnetなどのオンラインストレージサービスがあるが、Megaのサイトでは「The Privacy Company」をうたっており、「ユーザーのプライバシーを保護するクラウドストレージサービス」として差別化を図っている。

ブラウザベースの暗号化技術を利用し、ユーザーが暗号鍵を管理し、鍵なしにはファイルへのアクセスはできないようになっている。このほか、ドラッグ&ドロップを利用した容易な操作性も特徴としている。有料サービスもあり、500GB/2TB/4TBと3段階に分かれており、月額料金は9.99ドル/19.99ドル/29.99ドル。

Dotcom氏はツイートで、サービス開始後1時間で10万人の登録があったと報告、登録者数は1日で25万人に達したという。ローンチ当初アクセスが難しい状態が続いていたが、「信じられない規模の需要によりアクセスが遅い」とツイートしている。

プライバシー保護により違法な共有を難しくした

「Mega」はKim Dotcom氏ら4人が立ち上げた最新のオンラインストレージサービス