12月16日、クラブワールドカップで南米チャンピオン、ブラジルのコリンチャンスが絶対的な優勝候補であるヨーロッパチャンピオン、イングランドのチェルシーを下して世界一を勝ち取った翌日、東京都江東区にあるフットサル場では小さなワールドカップが行われていた。

国際交流学生団体BRIDGEは、2年前に発足したインカレ団体で、主に外国人の語学学校留学生の交流を目的としたイベントを手掛けている。過去には果物狩りやクッキングパーティなど、オリジナリティ溢れるイベントの企画から運営までを学生自身の手ですべて行なっている。BRDIGEとしては初のスポーツイベントとなる今回の「ワールドフットカップ」では外国人留学生と日本人、合わせて50名以上が集まり、ボールを使ったゲームやフットサルの試合を楽しんだ。

「せっかく日本に来ているのに、交流の場に恵まれず友人が作りにくい環境にある留学生もいます。イベントを通して同じ日本語を学ぶ外国人同士や、日本人の学生との交流をはかってもらえたらと思っています」と話すのは学習院大学の2年生で、BRDIGEの代表を務める石川りえさん。今回参加した外国人留学生はスウェーデン、アメリカ、スペインなど実に様々な国から来日している。当然、フットボール経験者ばかりではない。イベントに参加した留学生の中に未経験者や女性は少なくなかった。だけど、それでも盛り上がるのがフットボールのいいところ。ひとたび試合が始まれば全員でボールを追い、ゴールを目指した。その一つ一つのプレイにコート内には笑いが溢れ、出身地も文化もバラバラの参加者がボールを通してチームになっていく。つくづく「スポーツに国境はない」ということを感じさせられる良いイベントだった。

「何かのキッカケで日本に来てくれた人が、楽しい思い出が少ないまま帰ってしまうのはさみしい。少しでもいい思い出を持ち帰って欲しいですね」と思いを口にする石川さん。次はどんなアイデアで、彼女らなりの国際交流を形にするのだろうか。