静岡県の大井川鐵道、収支悪化で2013年3月よりSL急行料金を値上げ

静岡県の大井川鐵道はこのほど、SL急行料金の改定を発表した。新金谷～千頭間の大人片道SL急行料金を現行の560円から800円に、小児料金を280円から400円に値上げする。新料金の適用は2013年3月20日から。

同社の料金改定は、1997年4月の消費税率改定以来15年ぶり。SL急行料金と合わせて乗車に必要な運賃(新金谷～千頭間片道1,720円)は据え置く。

値上げの理由について、2011年度の営業利益5億7,068万円に対し、車両の修繕費や線路の保守費などの営業費用が6億2,659万1,000円に上り、損益が赤字になっている現状を報道機関向けの文書で説明。SLの乗車人員も2009年度の28万2,000人から2011年度には22万5,000人に減少し、2012年度上半期の収支も厳しいとしており、文化財としてのSLの運行継続のためにやむをえない値上げであると強調している。