日立製作所は18日、高性能・高信頼なシステム向けのUNIXサーバであるエンタープライズサーバ「EP8000シリーズ」において、最新のPOWER7+プロセッサーを搭載し、従来モデル比で最大約1.2倍のトランザクション処理性能を実現し、メモリ仮想化機能などを強化した新モデルを発表し、20日から販売開始する。

「EP8000 780」、「EP8000 770」

同シリーズは、メインフレームクラスの信頼性と可用性を備え、オペレーティングシステムに最新のAIX V7.1をサポートしたUNIXサーバで、金融機関をはじめとする企業の基幹業務システムや、電力、交通などの社会インフラシステムにおいて、多くの実績がある。

今回、ラインアップに、POWER7+(4.4GHz)を最大64wayまで搭載可能なハイエンドサーバ「EP8000 780」と、POWER7+(3.8GHz)を最大64wayまで搭載可能なミッドレンジサーバ「EP8000 770」を追加した。

POWER7+プロセッサーは、従来のPOWER7プロセッサーに比べ、周波数の向上や、プロセッサー内蔵のオンチップL3キャッシュメモリの容量拡大などにより、処理性能の向上を実現。これにより、「EP8000 780」、「EP8000 770」は、POWER7プロセッサーを搭載した従来モデル比で、定格消費電力を増加させることなく、トランザクション処理性能をそれぞれ最大約1.2倍に向上した。

メモリは最大4,096GB、PCIスロットは最大184本と、優れた拡張性を有しており、データベースやオンライントランザクション処理システムなど、中・大規模の基幹業務システムに適した性能を有する。また、メモリ上のデータを圧縮することで、搭載している物理的なメモリ容量以上に利用可能な容量を拡張できるメモリ仮想化機能「Active Memory Expansion」をサポート。本機能には、専用のハードウェアアクセラレーターを使用するため、プロセッサーの処理能力を損なうことがなく、また、高速にメモリ上のデータの圧縮/解凍を行うことで、サーバに搭載するメモリ容量を削減可能で、コスト低減に貢献する

価格は「EP8000 780」が3,212万6,850円(税別)から、「EP8000 770」が1,882万7,970円(税別)から。