富士通と三井物産は12月12日、共同でスマートコミュニティ事業を開発・運営することに合意し、両社合弁による新会社「フューチャーシティソリューションズ」を設立したと発表した。

両社は、都市を構成する交通・建物・エネルギー活動を有機的に繋ぐICTノウハウがスマートコミュニティ実現には不可欠であるとの認識に至り、両社がこれまで培った知見を活かし、相互補完・相乗効果を発揮すべく、合弁会社を設立するに至った。

設立する会社は、資本金5,000万円、出資比率を富士通51%、三井物産49%、事業内容を「スマートコミュニティに関連するサービスの提供およびエネルギー管理システムに関連するサービスの提供」を行うものとする。

富士通は、これまでの業種・業務のシステム構築やサービス提供で培ったICTソリューションの実績と、最新のテクノロジーを駆使して、ICTによるスマートコミュニティの実現と地域活性化に取り組んでおり、その取り組みは海外でのスマートコミュニティ計画にも活かしていく。

三井物産は、スマートコミュニティの実現には様々な利害関係者を纏める総合調整力と、エネルギー、交通、建物といった異なる分野の技術を束ねる高度なエンジニアリング力が重要であると認識し、世界的なエンジニアリング企業 英Ove Arup and Partners International Ltd.と昨年合弁会社を設立した。その先進ノウハウを活用すべく、国内外で産学官連携コンソーシアムを立ち上げ、スマートコミュニティという新事業分野創造に積極的に挑戦している。

フューチャーシティソリューションズではまず、富士通の開発するクラウド型のエネルギーマネジメントソリューションを、三井物産が開拓した事業チャネルを通じて全国の住宅に提供することで、HEMS(Home Energy Management System)の普及を図る。その上で、本ソリューションにより得られたデータを収集・蓄積することで医療や福祉、行政などの新しい住民サービスの創出を目指し、将来的には、地域エネルギーマネジメントサービス事業の実現につなげていく。