博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所は、全国の高校生を対象にスマートフォンの使用やメディア接触状況を調査した「スマートティーン調査報告」を発表した。それによると、2人に1人がスマートフォンを所有し、高校生にスマートフォンが急速に普及し、友人関係のあり方にも影響を与えている実態が明らかになった。

同社ではスマートフォンの所有状況、所有時期、スマートフォン所有者の利用アプリ数、スマートフォンおよびソーシャルメディアの利用態度等について調査をした。スマートフォンの所有状況および所有時期については、スクリーニング調査により全国の高校生4,006名からの回答をまとめ、それ以外については、携帯電話を所有している全国の高校1年生から3年生の男女各208人、計416人にインターネットリサーチを行いまとめたものとなっている。

携帯電話の所有状況については、高校生の2人に1人がスマートフォンを所有しており、フィーチャーフォンを所有している高校生よりも多数派であることがわかった。男女別では女子が57%、男子が49%と女子のほうがスマホ所有率が高かった。

スマートフォン所有状況

所有時期は2012年になってからの購入が回答者全体の約6割を占めた。2011年比で約2倍の割合となり、購入者が急増していることがわかった。

スマートフォン所有時期

また、スマートフォンを所有する前のフィーチャーフォンの所有有無について「はじめて買った携帯電話がスマートフォン」と回答したスマートフォンユーザーの高校生は4人に1人に上った。同社では、スマートフォンしか携帯電話を知らない「スマホネイティブ」が登場していることが明らかになったとしている。

スマートフォンを所有する前のフィーチャーフォンの所有有無

スマホユーザーの高校生がインストールしているアプリ数は平均29個。うち有料アプリは1個で、ほぼ無料アプリが占めていた。また、利用しているアプリは11個と、インストールしているアプリの半数しか利用されていなかった。

スマートフォンを所有する高校生の利用アプリ数

スマートフォンに対する利用態度としては、スマートフォンユーザーの高校生の2人に1人が「スマートフォンを一日中さわっている」と回答。女子からは「目が疲れる」「睡眠時間が少なくなった」などの声も挙がった。

スマートフォンに対する利用態度

ソーシャルメディアの利用については、携帯電話を所有する高校生全体の約5割が「人間関係が充実した」と回答。特に、スマートフォンユーザーの高校生では約7割の回答に上った。一方で、携帯電話を所有する高校生全体の約4割が「人間関係がわずらわしいと感じることがある」と回答し、ソーシャルメディアが高校生の友人関係に大きな影響を与えていた。

ソーシャルメディアの利用態度

携帯電話の1カ月あたりの利用料金は、スマホユーザーの高校生が平均7,000円、フィーチャーフォンユーザーの高校生が平均5,000円だった。

1カ月の携帯電話利用料金

主要6メディア(テレビ/ラジオ/新聞/雑誌/PCネット/携帯ネット)の一日あたりの接触時間は約400分。フィーチャーフォンユーザーの高校生よりもスマートフォンユーザーの高校生のほうが「携帯ネット」の接触時間が長く、男子よりも女子の方が長い傾向にあった。

主要6メディアの一日の接触時間(週平均、単位:分)

(記事提供: AndroWire編集部)