モリサワは、電子コミックソリューション「MCComic(エムシーコミック)」の販売を開始した。

「MCComic」のビジネスモデル

「MCComic」は、画像をEPUB形式に変換するオーサリングツール「MCComic Maker」と、それによって変換されたデータを閲覧するための「MCComicビューアライブラリ」で構成されるソリューション。

「MCComic Maker」は、PDFやJPEG、TIFF、BMP、PNG、EPUBといった画像データを、綴じの方向やページ立てなどの簡単な指定を行うことでフィックス型レイアウトのEPUB3データ(EPUBXF)に変換するもの。変換されたデータは「電書協EPUB Ver.1.1」の書き出しに対応しているため、一般的なEPUBビューアを搭載した電子書店にも幅広く流通・販売することが可能。データ形式の変換のほか、誌面データに動画/音声ファイルやURLなどのリンク情報を埋めこむこともできる。

また、「MCComicビューアライブラリ」は、iOS/Androidに対応した電子書籍ストアアプリなどへの組み込み用ビューアとして提供されている。対応デバイスは、iPad/iPhone/iPod touch(いずれもiOS4以降)、Androidタブレット/Androidスマートフォン(AndroidOS 2.1以降)。Windows8にも近日対応予定だとしている。

なお、「MCComic Maker」の年間使用料は12万6,000円。1ライセンスにつき、1台のPCにインストールできる。契約期間中に機能の追加やバージョンアップなどがあった場合、それらは無償で提供される。同ツールの対応OSはWindows XP(SP3)/VISTA(SP2)/ Windows7(SP1)。各OSの64bit版には未対応。同ツールでPDFデータを変換する場合、同一PCにPhotoshop(CS4以上)がインストールされていることが動作条件となる。

ちなみに、MCComic Makerで作成されたコンテンツデータは、電子書籍ストアでの販売・配布ならびに個別アプリ配信(受託制作)を前提としており、販売対象は法人のみ。現時点で「MCComic Maker」を用いて書き出したEPUBXFデータの販売窓口は用意されていないが、協力会社によるストア開設が予定されている。ストアの開設時期などについては、同社Webページにて追って公開されるということだ。