新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とシャープは、37.7%という世界最高の変換効率を持つ太陽電池の開発に成功した。

この太陽電池は、インジウムやガリウムなど2種類以上の元素からなる化合物を材料とした光吸収層を3層重ねた構造をしており、化合物3接合太陽電池とよばれる。それぞれの層が異なる波長の光を吸収することで変換効率を高めることができる。昨年11月には、36.9%の世界最高値を達成している。

今回の成果は、受光面に占める有効受光面積の割合を増やすことで実現できたという。

現在、製品化されている太陽電池の約80%は、シリコン結晶を用いた太陽電池が占めている。シリコン太陽電池は最高20%程度の変換効率を持つが、再生可能エネルギーの導入を進めるためにはさらに変換効率の高い太陽電池の登場が待たれている。

NEDOとシャープは、光エネルギーを電気エネルギーに変える変換効率が40%以上で、発電コストが1キロワット時当たり7円という汎用電力料金並みの太陽電池を2050年までに実用化することを目指し、開発を進めている。

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