日立製作所(以下、日立)と日立オートモティブシステムズは、日立グループにおける車載情報事業の拡大・成長と事業体制の最適化を目的として、2013年4月1日付で日立オートモティブシステムズ CIS事業部の事業を、日立の情報・通信事業部門である情報・通信システム社に移管することに合意したと発表した。

会社分割の方式は、日立オートモティブシステムズを吸収分割会社とし、日立を吸収分割承継会社とする吸収分割。

CIS(Car Information Systems)事業部では、ネットワークを介して情報センターと端末を連携し、常に最新の道路地図情報や渋滞情報など時々刻々と変化する情報を運転者に提供しているほか、EV(電気自動車)におけるバッテリー状況、充電設備案内などのEVドライブ支援、さらにはクラウドコンピューティングを活用したテレマティックスサービスなど、より利便で、より快適に車を利用するための効率的なサービスを提供している。

これらのサービス提供にあたり、日立の情報・通信システム社が提供するプラットフォームやサービスとの緊密な連携を図っており、スマートシティに対するニーズの高まりなどを背景に今後求められるインフラシステムとの協調サービス実現にむけて、さらなる連携強化が必要となっていた。

日立では、情報技術(IT)で高度化された社会インフラをグローバルに提供する社会イノベーション事業を進めており、社会インフラ分野の制御・運用技術に高度化されたITを組み合わせることで、安全・安心、快適な社会の構築に貢献するスマート情報事業を推進している。

今回の移管は、日立グループにおける車載情報機器の製品力強化と、ビックデータ利活用事業やスマート情報事業などの拡大を目指したもの。

今後、日立グループとして、自動車関連おけるICT市場における優位なポジションの確率をはかるとともに、地域エネルギーマネジメントシステム(CEMS)や家庭内エネルギーマネジメントシステム(HEMS)と、自動車との連携を図ることで、来るべきスマートシティ時代に対応した多様化するニーズに応える新たなソリューション・サービスを市場に提供していく。