日本数学検定協会は10月25日、2011年4月から2012年8月に実施された「実用数学技能検定(数学検定)」で出題された3項以上からなる四則計算(たし算、ひき算、かけ算、わり算)の問題について調査した結果、カッコがある問題に比べ、カッコがない問題では正答率が低下する傾向があると発表した。

数学検定は、数学の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る検定で、日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムだ。第1回を実施した1992年には5500人だった受検者数は、2006年以降は年間30万人を超え、数学検定を実施する学校や教育機関も1万3000団体を超えている。

その数学検定の7級・8級(小学校5年生・4年生程度)で出題された3項以上からなる四則計算について調査したところ、例えば「(a+b)÷c」のようなカッコがある問題に比べ、「a+b÷c」のようなカッコがない問題の正答率が下がることが判明した次第だ。

これは、四則計算を行う際のルール「たし算・ひき算よりかけ算・わり算を優先させる(カッコがない問題の場合)」を無視して左から順に計算が行われたことが原因として考えられる。

また、カッコがない問題の中でも「(整数のかけ算・わり算)+(整数のかけ算・わり算)」または「(整数のかけ算・わり算)-(整数のかけ算・わり算)」型(例:a÷b-c×d)よりも「(整数)+(整数のかけ算・わり算)」または「(整数)-(整数のかけ算・わり算)」型(例:a-b×c)の問題の正答率の低さが目立っていた。

こちらについては、文部科学省が8月に公表した「全国学力・学習状況調査」でも報告されており、今回の日本数学検定協会の行った年間を通しての調査もこの報告を裏付ける結果となっている。このような単純な認識不足によるミスをなくすことが学習において重要といえそうだと、日本数学検定協会は語っている。

カッコがある問題とカッコがない問題の正答率の比較。表中の正答率は(正答者人数)÷(受験者人数)×100を小数第2位で四捨五入した値