産労総合研究所はこのほど、教育研修費用の実態調査の結果を公開した。同調査は定期刊行誌「企業と人材」でほぼ毎年実施されているもの。今回の調査は2012年7月に行われ、「企業と人材」を購読している企業のなかから任意抽出された109社の回答が集計されている。

発表によると、従業員1人あたりの教育研修費用の2011年度実績額は3万2034円で、前年度実績額から12.9%減という結果になっている。金額の分布をみると約半数の企業が「1～3万円未満」と回答している。

教育研修費用総額と従業員1人あたりの額 2011年度実績および2012年度予算(発表資料より)

従業員1人当たりの教育研修費用の分布 2011年度実績(発表資料より)

また、教育研修費用の今後の方向性については、4割が「増加」、5割が「現状維持」と回答。特に999人以下の規模の企業で「増加」の割合が高い。

教育研修費用の今後の方向性(発表資料より)

2012年度の各種教育研修の実施率を尋ねた質問では、「新入社員教育」が84.%で最も高い。また「初級・中級管理者教育」「新人社員フォロー教育」「中堅社員教育」の実施率も60%を超えている。職種・目的別研修で実施率が一番高いのは「営業社員・販売員教育」で44.2%。

2012年度予算による教育研修の実施状況【複数回答】(発表資料より)

同社Webサイトで調査結果をまとめたPDFが公開されている。