1972年にテレビ放送された人気アニメ『科学忍者隊ガッチャマン』が、俳優の松坂桃李主演で実写映画化されることが12日、発表された。

(C)タツノコプロ/2013「ガッチャマン」製作委員会

映画版はアニメ版のキャラクターをそのままに、近未来の東京を舞台にしたオリジナル脚本となる。最新のVFX技術を駆使したスピーディかつ力強いアクションシーンを盛り込み、「ガッチャマン」と悪の組織「ギャラクター」の死闘、仲間との絆といったテーマを描いていくという。今回発表されたキャストは科学忍者隊の5人。リーダー"大鷲の健"に松坂、健のライバルでありクールで破天荒な"コンドルのジョー"に綾野剛、健に人知れず恋心を抱いているヒロイン"白鳥(しらとり)のジュン"は剛力彩芽、メンバーの末っ子でジュンとは姉弟である"燕(つばくろ)の甚平"に濱田龍臣、メンバーのムードメーカー役"みみずくの竜"に鈴木亮平と、この5人が新たな科学忍者隊を演じる。このほか、ファン垂涎の武器&メカも近未来的なアレンジが加えられ、作品の随所に登場する予定だという。

もともとタツノコプロは、2007年の時点で本作の実写映画化を発表しているが、今回、日活100周年×タツノコプロ50周年記念作品として制作が決定。監督は『ごくせん』や『カイジ』シリーズで知られる佐藤東弥が務め、脚本は『GANTZ』シリーズの渡辺雄介が担当。アクション指導は、ハリウッドでも指導経験のある小池達朗、キャラクターデザインはフルCGアニメ『APPLESEED』の監督やメカニックデザイナーとして有名な荒牧伸志。さらに本作一番の見どころとなるVFXは、山崎貴監督作品などで定評のある「白組」が手がけ、この布陣で新たな『ガッチャマン』が描かれることになる。

主役に抜てきされた松坂は「身震いするぐらい楽しみです。僕は戦隊出身なので、レッドを務めさせていただいた経験を生かすとともに、全く新しいヒーロー像を作り上げていきたい」と気合十分。綾野は「正義とは何なのか。悪とは何なのか。自身の真に潜む獣と闘い続け、牙なる精神で、チーム・ガッチャマン、漢、コンドルのジョーを生きさせていただきます」と、そしてアクション初挑戦となる剛力も「気持ちがワクワク高鳴りました! 誰もが知っているアニメなので期待を裏切らないように、格好よく、ガッチャマンらしく、新しいジュンを魅せることができたらと思います」と、それぞれに喜びをあらわにしている。

松坂桃李

剛力彩芽

綾野剛

鈴木亮平

濱田龍臣

『科学忍者隊ガッチャマン』は1972年10月に放送がスタートし、平均視聴率21%という驚異的な数字を記録したタツノコプロが制作したSFアニメ。もともと2クール(半年間)の放送予定が延長し、最終的には8クール(2年間)で全105話を放送。その後、熱狂的なファンの再放送嘆願書がきっかけで映画化やTVシリーズ続編も実現し、ここで最高視聴率27.1%というシリーズ最高記録を樹立している。さらに、子門真人が歌う主題歌、超合金などの関連商品も爆発的なヒットを記録。雑誌原作の無いアニメオリジナル作品でありながら、旧作と合わせて4年もの長期シリーズとなり、タツノコプロの金字塔とも言える代表作となった。この伝説のアニメが、2013年夏、待望の実写映画『ガッチャマン』として帰ってくる。

映画は10月15日にクランクイン、12月下旬にクランクアップ予定。2013年夏に全国公開。