Appleが「iOS 6」でGoogle Mapsに代わって採用した自社製マップが大きな波紋を呼ぶ中、米Googleは10月3日、Google Mapsの機能をわかりやすく紹介するWebサイト「MoreThanAMap.com」を立ち上げた。これにあわせてGoogleは、Google MapsのAPIを利用するWebサイトやアプリケーションが80万に達したことも報告している。

Google Maps API利用を奨励する「MoreThanAMap.com」。Google Mapsの使いやすさや機能を強調している

MoreThanAMap.comはGoogle Maps APIの利用を奨励するためのWebサイト。航空写真、ストリートビュー、プレイス、ルート/乗り換え案内、データビジュアリゼーションなどのGoogle Mapsの機能を紹介している。たとえば、地図上にデータを可視化するデータビジュアリゼーションのデモでは、時系列で地震の発生した箇所を地図上に表示する、などのことができる。ストリートビューでは3月に公開したアマゾン川下りなども楽しめる。

また、APIの利用者である開発者向けとして、世界各国のAPIの利用事例を集めた「Developer Stories」も開設されている。学習用のページでは、企業や開発者向けに活用方法を記したページへのリンクが用意されている。

だが、コンテンツは主としてGoogle Mapsの機能紹介、それにGoogle Mapsが広く使われていることを示すことを主眼に置いたものといえる。

Google Maps関連の目下の話題は、これまで同アプリをiOSで採用してきたAppleの方針変更だ。Appleは最新のiOS 6でGoogle Mapsを削除し、独自マップを搭載した。だが9月にiOS 6の提供が開始されると、新しい地図アプリに対してユーザーの不満が噴出し、AppleのTim Cook CEOが謝罪する事態に至った。

GoogleはGoogle MapsのiOSアプリを開発中といわれるが、具体的な計画などは発表されていない。