日本気象協会10月3日、2013年春の全国・都道府県別の花粉飛散予測(第1報)を発表した。同予測は全国の今夏の気象条件をもとに作成されており、今後の花芽調査などのデータを参考に内容が更新される予定になっている。なお、飛散予測の詳細は「2013年春の花粉飛散予測資料」として販売される。

同社によると、2013年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)の飛散数は、関東・東北地方において例年のおよそ1.5倍になると予想されている。九州・四国地方は例年よりやや少なく、中国地方から北海道にかけては例年並みか例年より多くなる傾向で、関東・東北地方では、2012年の2~5倍になる見込み。

2013年の花粉飛散予測 例年比(発表資料より)

2013年の花粉飛散予測 前年比(発表資料より)

花粉の飛散数は、前年の夏の気象条件が大きく影響しており、一般に高気温で日照時間が長く、雨が少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の花粉の飛散数も多くなる。2012年の夏の気温は、全国的に平年より高かった。日照時間は、西日本で平年より少なめで、九州南部はかなり少め、東・北日本は多めで、北陸・東北地方ではかなり多めだった。降水量は、西日本で平年より多め、九州南部ではかなり多め、東・北日本は少なめで、東北地方ではかなり少なめとなっている。

東北や関東地方では猛暑の影響で花芽の形成する条件が揃っており、2013年春の花粉の飛散数は例年より多くなると予想される。一方、前線や熱帯低気圧などの影響で少照・多雨だった九州や四国地方では、飛散数は例年より少なくなると見られる。

2013年の飛散数は全国的に前年を上回ると予想され、特に東京では、花芽の飛散数が多くなる条件が揃っている。大阪は、2012年夏の降水量が多かったことなどから、飛散数は例年に比べるとやや少ないものの、2012年よりはやや多くなると見られている。

東京都千代田区の花粉飛散数(発表資料より)

大阪府の花粉飛散数(発表資料より)