日立ソリューションズは、Android端末にICカードをかざすだけで業務アプリケーションへのログイン認証を可能にする「Android ICカード認証パッケージ」の販売を10月15日から開始すると発表した。本製品により、Android端末を活用した業務アプリケーションのログイン時に、ID・パスワードを入力する代わりに、ICカードをかざすだけで認証が可能となる。

認証の様子(はめ込み画像)

スマートデバイスを使った業務アプリケーションへのログインはID・パスワード認証が一般的だが、屋外や手袋をはめたままでの入力は煩わしさが伴うほか、入退室の認証手段として社員証などのICカードを活用している企業も多い。

一方、NFC(近距離無線通信規格)を搭載したAndroid端末が増えてきており、ICカードとNFCを業務改善に使う環境も整ってきている。

そこで、日立ソリューションズは、この認証管理の課題を解決するため、ICカード(FeliCa、MIFARE)を利用したAndroid端末向け認証製品「Android ICカード認証パッケージ」の販売を開始する。これにより、利用者はNFC対応Android端末上の業務アプリケーションのログイン時に、ID・パスワード認証の代わりにICカードをかざすだけで認証され、煩雑なパスワード入力が不要となる。

Android ICカード認証イメージ

1台のAndroid端末に複数のICカードを登録可能で、さらに、認証成功時に認証情報を端末内部にキャッシュする機能を備えているため、電波不通時でも認証が可能。オプションとして提供を予定しているシングルサインオン機能では、端末ログイン(Android端末の電源を入れた後の初回端末ロック解除)時のICカード情報を保持するため、業務アプリケーションのログイン認証が不要となる。

また、ICカード認証にパスワード認証を付加した、二要素認証(ICカード+パスワード)、ICカードによるAndroid端末の端末ロック機能も備えており、セキュリティが強化される。

同社では、これまで、指静脈データやICカード情報などの認証情報を一元管理する認証管理システム「AUthentiGate」シリーズを提供しており、この「Android ICカード認証パッケージ」も同シリーズとして今後「AUthentiGate」と連携したサーバ版を提供し、認証サーバーの利用による認証情報の一元管理を実現していく。

対応OSは、Android3.2以降。価格は、AUthentiGate ICカード「Android スタンドアロンライセンス」が 5,250円/1クライアント。サーバ連携版は2013年1月発売予定。なお、サーバ連携版の場合は別途サーバ接続ライセンスが必要。

Android ICカード認証パッケージの利用例